2年半前に150万円分買ってれば今ごろミリオネア。NVIDIAが人類史初の時価総額4兆ドル超え

GTC2025の基調講演でGPUを掲げるファンCEOImage: NVIDIA / YouTube

対中輸出規制の荒波もなんのその。

NVIDIA(エヌビディア)の勢いが止まりません!

Image: Market Analysis

2週間前に時価総額で首位マイクロソフトを抜いたと思ったら、もう4兆ドル超え。

9日には前人未到の時価総額4兆ドル(約585兆円)の大台に一時乗って、翌10日には終値も4兆ドル超。2位のMicrosoft、3位のAppleを振り切って世界一金回りのいい企業となりました。

ゴールドラッシュで一番儲かったのは金を掘る人ではなく、金を掘る作業着(ジーンズ)をつくったリーバイス。同じように、AI革命でも一番儲かっているのはAI開発元のOpenAIなどではなく、AIを回す半導体をつくる会社、というわけです。

2023年初頭からカウントすると、NVIDIA株の伸び率はなんと1000%です。

つまりどういうことかというと、2年半前にNVIDIA株を10万ドル(約146万円)ぶん買った人は今ごろ110万ドル(約1億6000万円)以上に価値が膨れあがって、それだけでミリオネア。…うおおおおお、買っとけばよかった、逃がした魚がデカすぎる!

トランプ政権のいじわるにも負けず

AI分野での中国の追い上げを食い止めようと、米政府は4月から「安いローエンドのGPUも中国にはもう売っちゃダメよ!」といじわるやってます。この影響でNVIDIAの5~7月期四半期売上は80億ドルぶんマイナスになっちゃいましたけど、全体で見れば総売上450億ドルで、ウォール街の予想を決して裏切らない数字。

こないだも中東で巨大データセンター構築のプロジェクトがブチあがって大型受注をゲットしていましたし、転んでもタダでは起きませんね。来年は今年の売上よりさらに50%アップするって予想もあるほどで、快進撃は続きそうです。

革ジャン姿がトレードマークのジェンスン・フアンCEOは、訪中を前に10日夕にはトランプ大統領に会うみたい。このまま対中輸出規制が続けば、中国の国産AI半導体(ファーウェイ製が非NVIDIA圏で売りまくってる)にパイが奪われちゃうこともあるわけで、ここはなんとか態度を軟化させたいところかと。

また、ダメだった場合に備えて、今ある対中輸出規制の網をかいくぐれる中国向けの新しいチップも計画中と報じられています。全方位、抜かりなし。

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