「テスラの苦境」はさらに悪化、バッテリー技術でもBYDに敗退(Forbes JAPAN)

■バッテリー技術でもBYDに敗れる BYDはまた、電気自動車に5分間で航続距離400キロメートル分を充電できるバッテリー充電システムを最近発表したが、この充電スピードは、テスラのスーパーチャージャーの4倍だ。世界最大のバッテリーメーカーで、テスラのサプライヤーでもあるCATLは、マスクのバッテリー戦略に対して冷ややかな見方を示しており、テスラが大型車両向けに新たに発表したリチウム電池に関しても否定的だ。 CATLの創業者でCEOの曽毓群(ロビン・ゼン)は、昨年末に行われたロイターのインタビューで、「4860」と呼ばれるテスラの新型バッテリーセルについて「失敗する。成功することは絶対にない」とマスクに伝えたと語っていた。彼は、マスクがチップやソフトウェア、ハードウェア、機械的なことには優れているが、バッテリーについては知識が浅いという印象を持ったと語っていた。 BYDはまた、「神の眼(God’s Eye)」と呼ばれる自動運転システムを新型車に標準搭載し、テスラのフル・セルフ・ドライビング(FSD)システムに対抗しようとしている。 同社の自動運転システムは3つのバージョンで提供される予定で、ベースモデルでもFSDに匹敵する性能を備えており、最上位モデルにはテスラが採用していないレーザーLiDARが搭載される。また、同システムは、中国のAIスタートアップであるDeepseekのプラットフォームと連携し、パフォーマンスの継続的な向上を図る。 ■フォードCEOは小米のEVを絶賛 マスクが警戒すべきライバルはBYDだけではない。テスラの中国のライバルとしては、小鵬汽車(シャオペン)や小米(シャオミ)、蔚来(NIO)、吉利(ジーリー)、极氪(Zeekr)などが挙げられる。 「西側の世界の人々は、ようやくBYDに注目し始めているが、その背後には彼らがまったく知らない中国のEVメーカーが多数存在している」と、自動車業界のコンサルタントSino Auto InsightsのTu Leはフォーブスに語った。 「多くの中国企業はソフトウェアや航続距離、インテリジェント運転の面でテスラを凌駕しており、テスラは後れを取っている。テスラは今や、世界で最大の乗用車市場3つで製造を行っていながら、それぞれの市場がじわじわと手のひらからこぼれ落ちていくという危機に直面している」と彼は続けた。 一方、フォードのジム・ファーリーCEOは、昨年10月のポッドキャストで「中国のEVメーカーは、世界の他のどの国もまだ開発していない知的財産を持っている」と述べていた。彼は、自身が半年間にわたり小米のSU7を運転していると述べて、「この車を手放したくない。もう昔のように、中国が西側の技術を真似る時代ではない。今はその逆になっている」と語っていた。

Forbes JAPAN
*******
****************************************************************************
*******
****************************************************************************

関連記事: