ウクライナ、ロシア第2の都市をドローン攻撃 海軍の日パレード中止
[モスクワ 27日 ロイター] - ロシア当局は27日、同国と戦闘を繰り広げているウクライナのドローン(小型無人機)が、ロシア第2の都市である西部サンクトペテルブルクを同日攻撃したと発表した。攻撃を受け、サンクトペテルブルクのプルコボ空港が約5時間にわたって閉鎖された。サンクトペテルブルクではこの日、「ロシア海軍の日」を記念した海上軍事パレードが予定されていたが、治安上の懸念から中止されていた。
ロシア大統領府のペスコフ報道官は27日、安全上の理由から今年のパレードが中止されたことを認めた。
プーチン大統領は同日、サンクトペテルブルクにある海軍本部を警備用船舶で訪問。太平洋と北極海、バルト海、カスピ海に展開する計150隻を超える艦船と、1万5000人規模の軍人が参加した訓練を視察した。
プーチン氏は公開されたビデオ演説で「本日の祝日を私たちは仕事場で迎え、艦隊の戦闘態勢が準備万端なのを確認している」と訴えた。
ロシア国防省は、27日にウクライナの固定翼ドローン291機を撃墜したと発表した。サンクトペテルブルクの周辺にあるレニングラード州のアレクサンドル・ドロズデンコ知事は、10機超のドローンが州内の上空で撃墜され、落下した破片で女性が負傷したことを明らかにした。ドロスデンコ氏は27日の0840GMTに、全てのドローンを撃退したと表明した。
プルコボ空港は一時閉鎖によって57便が遅延し、22便が他の空港に迂回したが、27日のうちに再開した。
第2次世界大戦での旧ソ連のナチスドイツに対する勝利から80周年を迎えたことを記念した今年5月9日のパレードを控えた5月7日にも、ウクライナはドローンで攻撃した。その際に撃墜された524機に比べると、今回は規模が小さかった。
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