NY外為市場=ドル上昇、米中緊張緩和への期待で安心感
アイテム 1 の 2 ニューヨーク外為市場では、前日全面安となっていたドルが上昇。2010年撮影(2025年 ロイター/Kham/File Photo)
[1/2]ニューヨーク外為市場では、前日全面安となっていたドルが上昇。2010年撮影(2025年 ロイター/Kham/File Photo)
[ニューヨーク 23日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが主要通貨に対し上昇した。トランプ米大統領が前日、連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長を解任する意向はないと表明したことに加え、米中貿易戦争を巡る緊張が緩和に向かうとの期待感が出てきたことで、市場に安心感が広がった。
米中貿易戦争を巡っては関係筋がこの日、米政権は中国との協議の一環として中国製品に対する関税引き下げを検討する可能性があると明らかにした。ベッセント米財務長官も、中国との貿易を巡る交渉を進展させるには緊張緩和が必要とし、米中が互いに表明している関税率を現在の過度に高い水準から引き下げる必要があるとの見解を示した。 もっと見る
マネックスUSAのトレーディング・ディレクター、ヘレン・ギブン氏は「米中が協議を行う可能性があると伝わったことで安心感が広がった」とし、「これが大きな形で相場に反映された」と述べた。
トランプ大統領の関税政策などを巡る懸念から、ドル相場はここ数週間は約3年ぶりの安値近辺で推移。この日はドルに買いが入ったことで 主要通貨に対するドル指数は上昇し、終盤の取引で0.297%高の99.86。
トランプ大統領がパウエルFRB議長を繰り返し非難していたこともドル相場の重しになっていたが、トランプ氏は前日、FRBは金利を引き下げるべきだと改めて主張しながらも、パウエル議長を解任する意向はないと表明。 もっと見る
MUFGのシニア通貨アナリスト、リー・ハードマン氏は、トランプ氏が議長の解任はないと明確に否定したことは、市場にとって勇気づけられるシグナルだったと述べた。
終盤の取引でドル/円は1.27%高の143.435円。ユーロ/ドルは0.86%安の1.132ドル。
暗号資産(仮想通貨)のビットコインは2%高の9万3705ドル。
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