経済政策不評のトランプ政権、税制法案の成立目指し共和党議員と調整

Erik Wasson

  • 下院議長、5月末までの可決狙う-トランプ氏は議員への圧力強める
  • まもなく就任100日のトランプ氏、経済運営への支持わずか39%

米トランプ政権の経済政策に対し、世論調査で多くの有権者が不支持の考えを示したことを受け、ベッセント財務長官と共和党議員は28日に会談し、今後数週間で数兆円規模の減税を含めた税制法案を成立させるための計画を練る。

  ベッセント氏とハセット国家経済会議(NEC)委員長は、議員らが2週間の休暇から戻る28日午後、共和党の議員上層部と会談する。会談には、スーン上院院内総務、ジョンソン下院議長、クラポ上院議員とスミス下院議員の両税制委員長が出席する予定だという。

  トランプ大統領とジョンソン氏も、28日午後の早い時間に会談する予定だ。

  トランプ氏は、この法案を可決するよう共和党への圧力を強めている。ミシガン州の共和党議員に対し、同州で29日に行われる大統領就任100日を記念する自らの演説に立ち会わず、ワシントンにとどまるよう指示したほどだ。

  こうした会談は、税制法案の可決に向け、下院共和党への圧力が高まっている最中に行われる。ジョンソン氏は、トランプ氏が1期目に行った減税措置の更新と、連邦政府支出の削減で一部賄われる新たな課税削減などが盛り込まれた同法案を、5月末までに可決しようとしている。

  上院では、この法案の審議に数カ月間かかる見通しで、各党派リーダーらは8月めどの採決を見込む。

  各種世論調査によると、米国民は大統領の財政問題への対応に不満を抱いている。CNNが27日に発表した調査によると、トランプ氏の経済運営を支持する米国民は39%にとどまり、1期目も含めた同氏の任期中としては最低だった。NBCニュースの世論調査でも、関税は根強い不人気だった。

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原題:Bessent, GOP Huddle on Taxes as Economic Tension Builds (1)

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