米国株式市場=S&P辛うじて最高値更新、関税影響でGM急落

米国株式市場はS&P総合500種が小幅に続伸し、辛うじて最高値を更新した。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)

[22日 ロイター] - 米国株式市場はS&P総合500種(.SPX), opens new tabが小幅に続伸し、辛うじて最高値を更新した。四半期決算や通商協議が注目される中、関税の影響を報告したゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N), opens new tabが急落。一方、決算発表を控えたテスラ(TSLA.O), opens new tabは上昇した。
自動車大手GMは8.1%下落。関税により、四半期決算に10億ドルのマイナス影響があったと発表。トランプ大統領の貿易政策に対する懸念が高まった。同業フォード・モーター(F.N), opens new tabの株価は約1%下落した。 もっと見る
電気自動車(EV)大手テスラ (TSLA.O), opens new tabは23日の決算発表を控え、1.1%上昇。同日に決算を発表するアルファベット(GOOGL.O), opens new tabも0.65%高となった。

人工知能(AI)への多額の支出に対する楽観的な見方が大型株の上昇を支えており、S&P500は過去最高値付近で取引されている。

ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「8月1日の関税期限やマグニフィセント・セブン(超大型ハイテク7銘柄)の重要な決算など、向こう1、2週間にいくつかの大きな材料が控えているため、市場はこのところの上昇を固める展開となっている」と語った。

航空宇宙・防衛大手RTX(RTX.N), opens new tabは1.6%下落。エンジンやアフターサービスへの堅調な需要にもかかわらず、関税の影響から2025年の利益見通しを下方修正した。
ロッキード・マーチン(LMT.N), opens new tabは四半期利益が約80%減少し、株価は11%近く下落した。

トランプ政権が貿易相手国との通商協議の合意期限とする8月1日が近づく中、米国の貿易政策が投資家や企業にとって依然として大きな不透明要因となっている。

ベセント財務長官は22日、米中が28─29日にストックホルムで協議を行うと明らかにした。8月12日を期限とする米中間の一部関税停止を延長する可能性について協議する。 もっと見る

その他の貿易交渉は停滞しているようで、インドとの画期的な合意への楽観は薄れ、欧州連合(EU)当局者は米国に対する対抗措置を検討している。

S&P500の11業種では9業種が上昇し、ヘルスケア(.SPXHC), opens new tabが1.9%高、不動産(.SPLRCR), opens new tabが1.78%高と上げを主導した。

米取引所の合算出来高は188億株。直近20営業日の平均は177億株。

S&P500では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を4.3対1で上回った。(.AD.SPX), opens new tab

LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場

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San Francisco correspondent covering the stock market with a focus on Big Tech, semiconductors and other Silicon Valley companies

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