米軍機による移民送還、1人当たりはファーストクラスより高額
中南米諸国向けの移民送還には米軍の輸送機C17が使われ、これまでに4機がグアテマラに到着した。米当局者が匿名を条件に明かしたところによると、C17は1時間当たりの運用コストが推定2万8500ドルで、グアテマラとの往復時間は地上作業分などを除き約10時間半。グアテマラの当局者によると27日に到着した輸送機には64人が乗っていたため、1人当たりのコストは4675ドルとなる計算だ。
これに対して米移民・税関捜査局(ICE)が民間機をチャーターして送還すると1人当たりの移送コストは軍用機よりもかなり小さくなる。
ICEが航空機をチャーターした場合のコストにはばらつきがあるが、2023年4月に当時のジョンソン局長は公聴会で、移送にかかる飛行時間は通常5時間で、135人を移送する場合の1時間当たりのコストは1万7000ドルと証言した。復路の飛行コストをICEではなくチャーター会社が負担すると仮定すると1人当たりのコストは630ドルとなる。ICEの元職員によると移送コストは2023年から若干上昇している。
米国防総省は先週、テキサス州エルパソとカリフォルニア州サンディエゴで当局が身柄を拘束した移民5000人余りを軍用機で送還すると発表。トランプ氏は27日、軍用機による送還を続けると述べた。
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Phil Stewart has reported from more than 60 countries, including Afghanistan, Ukraine, Syria, Iraq, Pakistan, Russia, Saudi Arabia, China and South Sudan. An award-winning Washington-based national security reporter, Phil has appeared on NPR, PBS NewsHour, Fox News and other programs and moderated national security events, including at the Reagan National Defense Forum and the German Marshall Fund. He is a recipient of the Edwin M. Hood Award for Diplomatic Correspondence and the Joe Galloway Award.