米インフレ加速、関税引き下げにつながる可能性も-BofAが指摘
Sagarika Jaisinghani
- ストラテジスト、物価上昇で関税や移民政策に制約かかるとの見方
- トランプ氏の関税、交渉手段とみられ市場は関心払わない傾向に
バンク・オブ・アメリカ(BofA)のストラテジストは、米国のインフレ加速はトランプ米大統領の関税引き下げにつながり、金融市場にとっては朗報となる可能性があるとの見方を示した。
12日に発表された米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回る高さだったことを受け、米国株と国債は一時的に急落したが、債券利回りはその後低下し、S&P500指数は現在、過去最高値を更新する勢いだ。
BofAのマイケル・ハートネット氏は、「今後数カ月、トランプ氏はインフレの第2派をあおらないよう、関税と移民政策で小さな変化しか起こすことができない」として、物価上昇圧力は「災い転じて福となす」ことになると述べた。
ハートネット氏は、1月に米30年債利回りが数年来の高水準である約5%を付けたとして、国債の購入を推奨した。 14日の米30年債利回りは4.7%近辺で取引されている。 同氏はまた、米国株よりも国際株式が好ましいとの見解も強調した。
11月の大統領選移行、トランプ氏が掲げた関税の公約を受け、市場の変動性が高まっていた。トランプ氏の関税の方針については、交渉の手段として意図されたものとみる向きが多く、トレーダーらが関心を払わなくなりつつある兆候が今週は見られた。
原題:BofA’s Hartnett Says Inflation to Force Trump’s Hand on Tariffs(抜粋)
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