アルウィン使用停止のJ3松本、讃岐戦は“ライバル”の本拠地で開催「Jリーグ参入前から共に長野県のサッカーを盛り上げるライバルから手を差し伸べていただきました」

アルウィンは使用停止中(写真は2017年)

 松本山雅FCは17日、今月26日のホーム開催となるJ3第33節カマタマーレ讃岐戦の会場がサンプロアルウィンから長野Uスタジアムに変更となったことを発表した。  サンプロアルウィンは今月2日、バックスタンド側の照明用架台の鉄骨部材が落下して観客席の一部が破損していることが発見されたため使用停止になっている。8日に予定されていたJ3第31節のテゲバジャーロ宮崎戦は一部設備破損の影響で中止になっていた。

 そうした中、クラブは「AC長野パルセイロ様には、本事案の報道翌日からいち早くご連絡を賜りました」と明かし、今月26日の試合の代替開催地として長野のホームスタジアムである長野Uスタジアムが使用できることを報告した。松本と長野の対戦は信州ダービーとして知られており、対戦時にはJ3ながら1万人を超える観衆が集まる歴としたライバル。松本は「Jリーグ参入前から、共に長野県のサッカーを盛り上げるライバルから手を差し伸べていただきましたことに、改めて御礼申し上げます」と感謝した。

 もっとも11月のホーム戦2試合と宮崎戦の延期分開催地については開催日時などが未定だという。それでも松本は「この状況は松本山雅FCに限らず、高校サッカー、少年サッカー大会などの他のカテゴリや他競技においても同様の状況下だと存じます」と伝え、「Jリーグ開催だけでなく、信州サッカー全体ならびに他競技とも共存共栄していくことも肝に銘じながら、最善の選択を進めてまいります」と方針を示した。  以下、クラブ発表のコメント全文 「長野県および施設管理者である松本建設事務所には、サンプロ アルウィンの利用再開に向けた点検作業および復旧に向けた調査に努めていただいておりますこと、深く感謝申し上げます。松本建設事務所から、今回の鉄骨部材が客席に落下した事案(以下、本事案)および調査の進捗状況を踏まえ、10月23日(木)に『検討会』が開催される旨のご説明をいただきました」 「クラブとしましては、この説明を受け、直近のホームゲームである来週末10月26日(日)に予定しているカマタマーレ讃岐戦については、同日に代替地・長野Uスタジアムで開催する決定をいたしました」 「松本山雅FCは、今季のJ3リーグ最終戦となる11月29日(土)までに、土日および平日にホームゲーム4試合を開催しなければならない状況にあります。日程・会場の両面から、これ以上ホームゲームの開催を延期することができないため、検討会開催を待たずして今回の判断に至った次第です」 「本事案発生以降、他のJクラブをはじめとするサッカーファミリーの皆さま、またスタジアムの方々にもご協力を賜りながら、ホームゲーム開催の代替候補地を検討してまいりました。しかしながら、代替開催日・代替開催地の選択は、非常に限定的であり、引き続きサンプロ アルウィンでの開催を第一選択肢としながらも、Jリーグおよび対戦クラブにもご相談・ご協力をいただきながら開催に向けた準備に努めております」 「こうした状況下で、AC長野パルセイロ様には、本事案の報道翌日からいち早くご連絡を賜りました。今回の代替地開催については、前日(10月25日)にJ3リーグホームゲーム、さらに翌日(10月27日)には、AC長野パルセイロ・レディースのホームゲームが開催される中日にも関わらず、長野市をはじめとする関係各所とご調整いただいたことに、心より感謝申し上げます。Jリーグ参入前から、共に長野県のサッカーを盛り上げるライバルから手を差し伸べていただきましたことに、改めて御礼申し上げます」 「一方で、11月のホームゲーム2試合、中止延期となっている宮崎戦の代替開催については、未だ開催日時等の決定には至っておりません。しかしながら、この状況は松本山雅FCに限らず、高校サッカー、少年サッカー大会などの他のカテゴリや他競技においても同様の状況下だと存じます。Jリーグ開催だけでなく、信州サッカー全体ならびに他競技とも共存共栄していくことも肝に銘じながら、最善の選択を進めてまいります」 「ファン・サポーターをはじめ日頃よりご支援を賜っておりますステークホルダーの皆様には、残りの開催試合についてお示しができていない上に、引き続き、最新の決定情報を随時ご案内していくような形になることをお詫び申し上げます」 「この難局をクラブとして全力で乗り切ってまいりますので、現状ならびに今後の進め方につきましてもご理解をいただきますと共に、変わらぬご協力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます」●2025シーズンJリーグ特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中

関連記事: