【一問一答】伊藤大海 初戦、2戦目で好投した達&福島に感謝 試合前には「しっかり、あおられながら…」
■2025 パーソル クライマックスシリーズ パ ファイナルS第3戦 日本ハム6-0ソフトバンク(10月17日、みずほペイペイドーム)
日本ハムの伊藤大海投手(28)が、負ければ終わりの一戦で8回116球を投げて11奪三振の無失点と好投。これぞエースのピッチングを披露し、昨年、CSファイナルステージで黒星を喫したソフトバンク相手に雪辱を果たした。試合後のヒーローインタビュー、囲み取材の一問一答は以下の通り。
【ヒーローインタビュー】
―これぞエースの好投。伊藤大海投手です 「ありがとうございます~」
―もう負けられない中、まずは1勝を挙げました。今のお気持ち聞かせてください 「もう後がなかったですし、きょう勝ちきれないことには意味がなかったので、勝ててホッとしています」
―去年はCSファイナルステージ第1戦、さらにはシーズン中も苦しめられたホークスとの一戦でした。どんな気持ちで試合に入ったのでしょう 「去年、ここで投げて悔しい思いをしましたし、去年の反省点として気持ちが入りすぎて、良くなかったので。きょうは冷静に冷静に投げることができて良かったです」
8回無失点と好投した伊藤=撮影・岩崎勝―きょうは元チームメート・上沢投手との投げ合い。特別な思いもあったのでは 「そうですね。すごくお世話になった先輩ですし、上沢さんの姿を見てここまでやってきたので、そういう感謝もありましたし、勝てたのは本当にうれしいです」
―8回11奪三振の無失点と好投。ピッチングを振り返って 「(ファイナルステージの)初戦(達)孝太、きのう(福島)蓮がものすごくいいピッチングをしていたので、彼らより長いイニング、彼らより多い三振を絶対に取ろうと思ってマウンドに上がりました」
―マウンドで冷静に見えた。心の内は 「まあ、追い込まれていましたけど、僕が流れを絶対に変えるんだっていう、そういう気持ちで。(心の)中は熱く投げていました」
―一回にこのファイナルステージ、チームとして初めての先制点。打線の援護もありました。どう見ていたか 「きのうの夜、トレーナールームに行った時に、(清宮)幸太郎がちょっとキャリーオーバーしているので、あしたは点取りますと言っていた。信じていました」
―郡司選手、レイエス選手、さらには山県選手にもいいバッティングがありました 「本当、助けられましたし、守備もすごく助けてもらったので。絶対、あしたも勝ちます」
五回を無失点に抑え、山県(左)とタッチを交わす伊藤―敵地・福岡まで駆け付けたレフトスタンドにいるファイターズファンの声援も届いていたのでは 「ホームかなと思うくらい聞こえていましたし、北海道で見てくれているファンの皆さんにも約束しているので、約束を果たせるようにあしたも頑張ります」
―伊藤投手の力投、打線の援護で、より勢いが付いたような感じがします。どう感じていますか 「非常に大きい1勝だと思いますし、あしたからのファイターズはもう一層、強くなってこの場所で戦います」
―その1勝で、あすに望みがつながりました。チームメートを含め、ファイターズファンを鼓舞する力強い言葉を最後にお願いします 「絶対、勝つぞ~~~~!」
【囲み取材】
―冷静に冷静にと。そこはポイントだった
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「そうっすね。しっかり(達)孝太も(福島)蓮もいい見本を見せてくれたので、丁寧に丁寧に投げていました」
―最後、ヒーローインタビューでの叫び声は「絶対、勝つぞ」か
「すみません、口が回っていなかったですね(笑)。あまり普段やらないので」
―鼓舞する言葉を振られて 「何も考えてなかったので、とりあえず叫べばいいかなって」
四回2死三塁、ソフトバンク・野村から三振を奪い、ほえる伊藤―さらに流れをチームに持っていきたいと 「そうっすね。あしたも(負ければ敗退の)状況は変わらないので、チームを鼓舞できたらなと思って」
―レギュラーシーズンは200イニング近く投げて、今回も中5日、疲労もたまっているのでは 「オフ、いっぱい休めば良いので」
―きょう、球自体はどうだったか 「まあまあ。まあまあかなって感じで。めちゃくちゃいいかって言われたら、そうではないですけど、その分、丁寧に投げられていた。フォークの落ちが後半にかけて良くなっていたので、助かりました」
―ヒーローインタビューでは、投げ合った上沢への感謝を口にしていた 「プロ野球選手として一から十まですべて教わっていたので、こういう舞台で投げ合えることをうれしく思いますし、感謝しかないですね」
―昨年は同じ舞台でスプリットが狙われた。今年、上回れたのはどういう部分 「う~ん。きのう(先発したソフトバンクの)有原さんのピッチングもそうですけど、本当に粘り強くというか、神経質になりながらも、ちゃんと攻めるところを攻めていっているのが勉強になりましたし、そういうのもいろんなものを吸収して、きょうのピッチングは成り立ったかなと思います」
―試合中、打ち取った周東と、お互いにニコニコして楽しそうな光景もあった 「(投ゴロ)捕るなよって言われて(笑)。危ぶないっす、みたいな。そんな会話を走りながらしていました」
五回1死、ソフトバンク・周東(右)の打球を捕り、笑顔で一塁へ向かう伊藤=撮影・井上浩明―楽しそうに投げていたのが印象的だった 「先制してもらって点数もたくさん入りましたし、楽しく投げられるゲーム展開だったので、冷静だったのも含めてすごく良かったかなと思います」
―試合前、達、福島と話したことは 「結構、僕も2人の登板前、あおっていたので、きょうだいぶ、あおられるなと思いながら、しっかり、あおられながらマウンド向かいましたけど、上回れたので良かったです」
―どんな感じで、あおられたのか 「なんか僕ら抑えましたよ、みたいな雰囲気だったので。頑張るわって(笑)」
―昨年のファイナルステージでの経験をシーズン中に振り返ったことはあったか 「やっぱりその悔しさはまだ忘れていないですし、なんかすごくこういうところで勝つために、一日一日考えて過ごしてきたので、結果として出たのはすごくうれしいです」
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