米、ロシア制裁緩和の可能性検討 財務・国務省に作業要請=情報筋

米ホワイトハウスが対ロシア制裁緩和の可能性を検討している。写真は2018年7月、フィンランド・ヘルシンキで撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)

[3日 ロイター] - 米ホワイトハウスが対ロシア制裁緩和の可能性を検討している。米当局者や情報筋が13日明らかにした。トランプ大統領がロシアとの関係修復とウクライナ紛争の終結を目指していることが背景にある。

情報筋によると、ホワイトハウスは国務省と財務省に対し、緩和できる可能性のある制裁のリストを作成するよう要請。それをもとにロシア代表団と今後協議したい考えとみられる。現在、ロシアのオリガルヒ(新興財閥)を含む特定の団体や個人に対する制裁解除の提案が策定されているという。

制裁緩和の見返りに、トランプ政権が具体的に何を要求するかは明確になっていない。

ロシアは世界有数の産油国であり、ロシアのエネルギーシステムに対する米国の制裁が緩和されれば、トランプ大統領がイランからの原油輸入の取り締まりを強化した場合に原油価格の上昇を抑える可能性がある。

ウクライナ侵攻を受けて米国が導入したロシアへの制裁には、石油・ガス産業からの収入制限や軍資金の調達能力縮小を目的とした措置が含まれている。

ホワイトハウス、国務省、財務省、ワシントンのロシア大使館はコメントの要請に応じていない。

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