【RIZIN】フライ級GP総選挙、第1回投票の結果は扇久保博正vs.アリベク・ガジャマトフ、第2回投票の結果は元谷友貴vs.神龍誠の準決勝が決定!伊藤裕樹は無念のリザーバーへ...
2025年8月19日(火)19時から都内某所にて『RIZIN WORLD GP 2025 FLY WEIGHT TOURNAMENT 2nd ROUND総選挙』(以下、フライ級GP総選挙)が開催された。
フライ級GP総選挙は、2025年9月28日(日)愛知・IGアリーナ『RIZIN.51』にて行われる「RIZIN WORLD GP 2025 フライ級(57.0kg)トーナメント準決勝」進出者4名を決めるためのもの。
7月27日の『超RIZIN.4 真夏の喧嘩祭り』で行われた1回戦を勝ち上がった5人の中から、1選手がファン、記者、有識者らの投票によりリザーブ戦に回る。「総選挙」のルール等は、会場にて発表された。 99名の有権者に投票用紙を2枚配り、1回目の投票で準決勝の1カードを決める。それを投票。開票後、残った3名の中から同じように見たい対戦カードを投票。残された1名は後日リザーブマッチが組まれる。最多投票が同数だった場合は、榊原信行CEOが選んでいたカードが採用、榊原CEOが選んでいなかった場合は口頭でどちらかを決める。 続いて、第1回の投票前に候補者たちのスピーチが行われた。
元谷友貴「まず、このフライ級グランプリの僕の展望はベルトを獲ることです。戦いたい相手は神龍選手です。僕は10年以上前にDEEPフライ級で、当時最年少で王者になりました。その後に神龍選手が最年少で王者になって。このDEEP新旧対決をしたいなと僕は思ってます。ファンの声で決まるならば、このカードがいいなと思ってるんで。こういうのも本当に巡り合わせというか。こういうタイミングでしか決まらないこともあるので。このカードが見たいって方はこのカードに投票よろしくお願いします。
そして僕はDEEP代表として、ずっとRIZINで戦ってきました。DEEPで育った僕は、現役の間に佐伯さんにRIZINのベルトを巻いている姿を見てほしいなと思ってます。そして僕を応援してくださるファンの方、スポンサーの方、家族で一緒に喜びを分かち合いたいと思ってます。そして感謝を伝えたいなと思ってます。僕を応援してくれる皆さんと一緒にグランプリを戦いたいなと思ってます。投票お願いします。ありがとうございました」
扇久保博正「私、扇久保博正は20年間この格闘技をやってきました。強さを求め、強いやつと戦って勝ちたくてこの格闘技を続けてきました。私は現UFCチャンピオンのあのパントージャ選手にも勝っております。フライ級トーナメントで私が優勝してベルトを取ったら、たくさんの強豪外国人を呼んでいただいて、私に当てていただいて全員に勝って、日本のRIZINの強さを証明していきたいとそういうふうに思っております。
先ほども言いましたが、強さを求め、強い選手と戦いたくて格闘技を続けてきました。なので、準決勝はなるべくガジャマドフ選手と戦わせてください。よろしくお願いいたします。私からは以上になります」
伊藤裕樹「本日はRIZINフライ級総選挙にお越しいただき、誠に感謝を申し上げます。しょっぱい思いはさせない党の伊藤裕樹です。皆さんに熱い思いを届けたいと思います。いよいよ9月28日に僕の地元、名古屋で『RIZIN.51』が開催されます。この地でフライ級の未来を切り開くために。今日まで全力で選挙活動をしてきました。トーナメントでは異例の投票システムの中、最初は、誰が落ちるべきだ、あいつは選挙のために媚びを売ってるからあいつが落ちろ、しょっぱい試合してるから落選しろ、そんな思いも正直ありました。
でも、今は違います。誰かが落ちろというよりも、僕が準決勝に純粋に進んで勝ちたいという気持ちが強くなっています。候補者の中で正直に言えば、圧倒的に実力不足かもしれません。チャンピオンにふさわしくない、そう感じる方もいるでしょう。だけど格闘技をやる理由は誰かに限界や不可能を決められるためじゃありません。このトーナメントを通じて、自分の強さとチャンピオンとしての器にふさわしい男になるために参戦したいです。皆さんと共に一緒に成長して行きたいと思っています。誰よりも熱く、誰よりもこの2000万円の…間違えました。RIZINフライ級のベルトのために情熱を注いでいます。もし僕が優勝できた暁には、RIZINフライ級が世界一と呼ばれるようになりたいと。それが今の目標と夢です。ある偉人の名言で、好きな言葉があります。夢は、いつか、必ず叶う。そのために全力を尽くすと誓います。
準決勝は扇久保博正、元谷友貴、ガジャマトフ、皆さん素晴らしい選手です。誰が立ちはだかろうとも構いません。9月28日、IGアリーナを一番盛り上げる自信があります。フライ級に伊藤裕樹が必要不可欠と思わせるような試合をすることを約束します。そして決勝戦、5月に敗れた神龍誠にリベンジしてチャンピオンになりたいと思います。一緒に最高の未来を作りましょう。皆さん、どうか伊藤裕樹に一票よろしくお願いします。ありがとうございました」
アリベク・ガジャマトフ「日本のファンの皆さん。今日はこの場に私を迎えてくださり本当にありがとうございます。まずはこのような大きなチャンスを与えてくださったRIIZNの皆様、そして私を温かく迎えてくださったファンの皆さんに心から感謝いたします。私の生まれた村には人生の選択肢やチャンスといったものがほとんどありません。そんな場所で生まれ育った私に、RIZINが声をかけてくれたこと、手を差し伸べてくれたことは私だけでなく、故郷の仲間全員にとっての希望となっています。
投票に入る前に、なぜ私が今日ここに来たのかお話させてください。私はRIZINが今取り組んでいることが、格闘技の歴史において前例のない挑戦であり、また非常に革新的な一歩だと理解しています。ここにいる他の選手たちにとっては、この場はほんの数時間のプロフェッショナルとして立ち振る舞う時間なのかもしれません。しかし、私にとっては、これは何日にもわたる犠牲を伴うものです。
私は今回、一人で日本にやってきました。日本を行き来するだけで70時間以上かかりますし、時差に慣れて本格的なトレーニングを再開するまでに数日はかかってしまいます。前回の減量も非常に過酷だったんですけれども、今回もまた同じような厳しさが待っていると覚悟しています。つまり、私はおよそ10日間、トレーニングと体作りの期間を失うことになるのです。それでも私はここに来ました。自分の覚悟を示すために今ここにいます。
私にはこのグランプリに出場する明確な理由があります。それは自分の人生を変えるということです。何も持たずに育った少年にとって、これは人生を変える大きなチャンスであり、またそのための大切なお金でもあります。だからこそ、私はこのグランプリで必ず勝ちたい。その勝利をもっともエキサイティングな形でつかみ取りたいと強く願っています。今日この場にいる皆さんに自分の言葉で直接お伝えしたかったのは、この想いです。どうか皆さん、人生を変える力を、そのチャンスを私に与えてください。どうぞ応援よろしくお願いいたします」
神龍 誠「最初で最後の選挙演説になると思うので、正直ちょっと緊張しています。まずは皆さん、いつも応援本当にありがとうございます。皆様のおかげでこの場に今日立つことができてます。
僕が言いたいことはただ一つ。RIZINの未来を、僕に託してください。RIZINを僕が世界最強にします。ちょっとすみません。紙を見ます。僕が格闘技を始めたのは小学二年生の頃。中学卒業と同時に高校に進学せず、15歳でプロデビューしました。格闘技だけでは食べてはいけず、周りの友だちが青春真っ盛りで遊んでいる中、僕はヤマト運輸で配達員、やよい軒でアルバイトをしながら毎日練習とバイト先の往復の日々でした。
遊ぶお金なんてあるわけもなく、ボロボロのアパートに暮らしてきつい練習を続ける中で正直、辛かったし、自由に遊ぶ同級生たちが羨ましくて何度もブレそうになりました。勝ち続けてRIZINの舞台に立つために三年以上かかりました。この長い下積み時代が雑草のように、負けない心を作ってくれたと思います。そして今、挫折を乗り越えてようやく大きな花を咲かせるチャンスがやっと目の前に訪れています。苦労をしてきたからこそ、RIZINへの思い、格闘技にかける思いは誰よりも強いです。
そして、少し話はそれますが、先日UFCでは平良選手が素晴らしい勝利を挙げていました。そんな時、やっぱりUFCは最強だ、RIZINは大したことないという意見を目にしました。今、フライ級世界最強はRIZINではないと言われている現実があります。僕は悔しいです。このRIZINフライ級トーナメントは、世界の強豪にも負けない本物が頂点をとる、そんなトーナメントだと思っています。人気やエンタメ要素も確かに必要かもしれません。でも、最後は強いやつが一番になる世界です。僕がチャンピオンになって、このRIZINのフライ級が世界最強なので証明します。だから僕についてきてください。絶対後悔させません」
第1回の投票前に候補者たちのスピーチが行われ、その後の第1回目の投票で選ばれたのは扇久保博正vs.アリベク・ガジャマトフとなった(総投票数103票/36票)。2回目の投票で選ばれたのは元谷友貴vs.神龍誠(102票/途中で過半数に達したため投票数は発表されず)となり、伊藤がリザーバーになることが決定した。 準決勝への進出が決まった4選手は次のようにコメントした。
神龍 誠「皆さん、投票ありがとうございます。もう本当にめっちゃ緊張したんですけれど、無事元谷さんと試合できるようになって嬉しいです。元谷さん、いい試合しましょう。俺、絶対ぶっ倒すんで。新旧DEEP対決、やりますか? お願いします」
元谷友貴「皆さん、ありがとうございます。このチャンスをしっかりものにしてベルトをしっかり獲りたいと思います。で、神龍選手とDEEP新旧対決で噛み合うんじゃないかなと思ってます。ここをしっかり乗り越えて頑張ります。皆さん、ありがとうございます」
アリベク・ガジャマトフ「皆さん、私に投票してくださってありがとうございました。対戦相手の扇久保選手、非常に強い選手ということはよく知っています。ですから100%の準備をして、次回の試合も前回の試合と同じような見応えのある華やかな試合をお見せしたいと思います。そのために全力を尽くす気持ちでいます」
扇久保博正「皆さん、投票していただき本当にありがとうございます。ガジャマトフ選手のスピーチを聞いて物凄いハングリー精神のある、とても危険な相手だと感じました。僕のことを仕留めに来ると思うのでそんな彼を塩漬けにして、最後『なんだこいつ』っていう顔にしてやりたいと思っております。必ず勝ちます。応援よろしくお願いします」
▼第1試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R ※選手名から試合後インタビュー〇元谷友貴(アメリカントップチーム)[判定3-0]×ヒロヤ(ジャパントップチーム) 第1試合では、バンタム級から9年ぶりにフライ級に戻した元谷が、篠塚辰樹TKOから米国合宿帰りのヒロヤと対戦。元谷がスタンドでテイクダウンのフェイントからジャブ&ロー、アッパーも織り交ぜて組ませず。近づいても首相撲、バック奪取。最後は打ち合いでも上回り、判定3-0で完勝した。
▼第2試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R×ホセ・トーレス(米国)[判定0-3]〇扇久保博正(THE BLACKBELT JAPAN) 第2試合では、元UFCで神龍誠に判定勝ちの強豪トーレスを初戦で指名した扇久保が、再三のシングルレッグからテイクダウンでコントロール。切られても組み続けるタフファイトを制し、判定3-0で熱戦を勝利。
▼第3試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R〇伊藤裕樹(ネックス)[判定3-0]×エンカジムーロ・ズールー(南アフリカ) 第3試合は、ララミーに打ち勝ち神龍に敗れた伊藤が、堀口と渡り合ったズールーを指名。蹴りも混ぜた長い距離のズールーに対し、伊藤はステップと回転の速いパンチで、ズールーの組みも完封。判定3-0で勝利した。
▼第4試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R〇アリベク・ガジャマトフ(ダゲスタン)[3R 2分39秒 TKO] ※左フック→鉄槌×征矢 貴(THE BLACKBELT JAPAN) 第4試合は、5勝無敗のダゲスタン戦士ガジャマトフと、ドッドソン戦の勝利でトーナメントに異例の追加参戦を果たした征矢が対戦。榊原CEOの「塩試合禁止令」にもかかわらず早々にタックルを仕掛けた征矢が組みを混ぜての打撃で前進も、ガジャマトフが拳で打ち勝ち、3RTKO勝ち。
▼第5試合 RIZIN WORLD GP 2025 フライ級トーナメント 1回戦 5分3R〇神龍 誠(神龍ワールドジム)[1R 2分55秒 ギロチンチョーク]×山本アーセン(KRAZY BEE/NAUGHTY HOUSE) そしてGP最後の第5試合では、ともに組みを武器とするなか、神龍がアーセンに両差しで組まれるとジャンピングガード。最後はクローズドガードに入れてのギロチンチョークを極めて貫録の一本勝ちを収めている。
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UFCフライ級で再び頂きを目指す平良達郎はじめ、日本人6選手参戦の「8月決戦」とU-30、上半期ベスト特集。『超RIZIN』も徹底分析! 年末まで続くフライ級GP、クレベル・コイケvs.朝倉未来、ONE王座統一戦の野杁正明も