子育てする権利、父親は奪われていた?ライターの疑問、育児本に
世の中の父親は、子どもを育てる喜びを取り上げられてきたのではないか――。
2児の父としての経験を発信してきたライターのヨッピーさん(44)は我が子を育てるなかで、そんな疑問にとらわれたという。
「父親が育児をやってこなかった面はもちろんありますが、やらせてもらえなかった側面も間違いなくあるのではないでしょうか」
そんな思いに駆られ「パパもママも必読!子育てがラクになるノウハウを集めた育児ハック」(KADOKAWA)を2024年に著したヨッピーさんに、育児にまつわるあれこれを聞いた。【聞き手・小林慎】
記事の主な内容は次の通りです。 ・「育児つらい」が招く思考停止 ・育児を手伝うなら「運転交代」で
・これまでの父親は「可哀そう」
夜泣き対応、夫婦2人は「無駄」
――著書では、家電もうまく使いながら育児・家事を徹底的に効率化すべきだと呼びかけています。夜泣きの対応も夫婦のどちらかが担うべきで、「睡眠不足になるのは1人でいい」という合理的な考えを提唱しています。
◆本を出す前、交流サイト(SNS)を見ていてよく覚えているのは、夜泣きに1人で対応した女性の投稿です。
私が夜中に子どもをあやしている間、「仕事があるから」と夫は寝ている。私はこんなにつらいのに、ひとりぼっちで……という内容でした。
感情面を無視すれば、子どもの夜泣きに夫婦2人で対応するのは無駄だと思っています。
1人でできることを2人でやって2人とも消耗するなら、夫婦のどちらかはしっかり睡眠を取った方がいい。
特に、夫がドライバーや大工といった現場仕事をしているのであれば、夜泣きに付き合って寝不足になれば命に関わります。
「平日は仕事に支障があるし危ないから寝るけど、休日前は僕が対応するから」などとコミュニケーションを取っておけば、夫が寝てても腹が立ったりしないと思うんです。
夫婦で事前にルールを決めて
――そのためには、夫婦間でルールを決めておく必要がありますね。
◆事前に話し合いをすべきだと思います。
我が家の場合は、夜の寝かしつけは1日交代でやろうと決めていました。
僕が月曜に寝かしつけを…