AIに自分の年齢を聞いてみたら堂々と間違われた 指摘すると…「いい視点ですね」??謎の上から目線にモヤモヤ
「漫画の締め切り前は、昼も夜もなく描いています。睡眠も削って、仕事に脳のリソースを全振りしている感じなんです」 そんなA子さんにとって、最近導入したAIアプリは救世主のような存在でした。 資料の整理やストーリー構成の検討、さらには買い物リストまで──AIが提示してくれる答えは的確で、まるで優秀なアシスタントのように感じていたといいます。
ある日、A子さんは自分の年齢を一瞬ど忘れしてしまいました。「41か42か……」と悩みながら、生年月日(1984年2月)を入力してAIに尋ねたところ、返ってきた答えは… 「43歳です!」 あまりに堂々とした口調に、A子さんは一瞬「そうか、もうそんな歳になったのか」と納得しかけたといいます。しかし違和感を覚え、スマホのブラウザで年齢対照表を確認すると、やはり「41歳」。安心したのも束の間、AIに対する不信感がじわじわとこみ上げてきました。
「それは間違いです。1984年2月生まれは今41歳のはずですよ」と入力すると、AIはすぐにこう返してきました。「いい視点です。実は1984年2月生まれの人は、41歳なんです!」A子さんは思わずスマホにツッコミを入れたそうです。「最初から言ってくれ!」 しかも「いい視点です!」という謎の上から目線の一言に、モヤモヤはさらに募ったといいます。
後日この話を友人にしたところ、「AIもひどいけど、自分の年齢を忘れるのもなかなかだね!」と笑われたそうです。しかしこの一件をきっかけに、A子さんの中に小さな危機感が芽生えました。 「AIが便利すぎて、何でも聞けばいいやと思っていました。でも自分で考えずにAI任せにしていたら、判断力が鈍る気がして…」 実はAIが「嘘をついたように見える」この現象には名前があります。それが「ハルシネーション(hallucination)」です。AIが不完全な情報や誤った推論で、もっともらしい答えを生成してしまう現象で、誰にでも起こり得ることだといいます。 株式会社ITSUKIの調査によると、プライベートで生成AIを利用した際にハルシネーションを経験した人の割合は約45%にも上るそうです。 つまり、ほぼ2人に1人はAIの“嘘”に遭遇している計算になります。
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A子さんは今もAIを仕事で活用していますが、以前より慎重になったと話します。 「AIが出した答えを鵜呑みにせず、複数のサイトで確認するようにしています。そのひと手間が、間違いを防ぐだけでなく、自分の考える力を保つことにつながるのかなと思います」 AI時代を生きる私たちに求められるのは、情報を見極めるリテラシーなのかもしれません。まさかの2歳盛り事件は、改めて「AIとの正しい付き合い方」を考えさせられる出来事でした。 ◇ ◇ ◆はいどろ漫画 日常の事件や、身近なスカッと話をお届け!【はいどろ漫画】のInstagramで連載漫画を描いてます。 ◇ ◇ 【出典】 ▽株式会社ITSUKI
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