「AirPods Pro 3」と「Apple Watch 11」を使って旧モデル愛用者が感じた圧倒的進化と利便性
筆者が購入したApple Watch 11は、GPS+Cellularモデル、46mm、アルミニウム素材、ミラネーゼループバンドで9万3800円。これまではWi-Fiモデルを使用しており、特に不満は感じていなかったが、今回は5G通信に対応した点が1つの特徴だったため、意を決してCellularモデルをチョイスしている。ちなみに、Apple Watch 11の最安構成は、6万4800円となる。 購入から1週間ほど使用している限りでは、5G通信対応の恩恵を受ける機会はほぼない。対応するのが5G SAのみということもあり、そもそもエリアがあまり広くないのに加え、iPhoneを持たず、Apple Watch 11のみを着けて外出する機会も、あまりない。 では、Cellularモデルが必要なケースはどこかと考えると、iPhoneを持たずにランニングをするなど、ワークアウトを積極的に行うシーンがある。 近所のコンビニにいく程度であれば、Apple Watchの決済機能を使って、買い物もできるだろう。Apple Watchは、PayPayやau PAYといったQRコード決済にも対応しているが、これはCellularモデルでこそ、真価を発揮する。 Apple Watch 10以前のモデルでも、Cellularモデルであればデータ通信はできるため、現時点で5G通信が必須とはいわないが、将来的に5G SAのエリアが広がっていけば、どんどん快適になっていく期待感はある。筆者のように、数年間はApple Watchを使い続けるという人には、先行投資的な意味でもおすすめできる。 では、現時点でApple Watch 11の魅力を感じていないのかというと、決してそういうわけではない。特に進化を実感するのがバッテリー持続時間だ。 Apple Watch 7は、バッテリー駆動時間が最大18時間。これはApple Watch 10までのシリーズモデルで共通する仕様だが、Apple Watch 11では最大24時間まで延長された。 この6時間の差が、使い勝手を非常に大きく左右する。例えば朝、7時から活動を開始したとする。最大18時間のモデルを使用していると、バッテリーが切れるのおおよそ深夜1時ごろ。つまり、途中で再度充電をしない限りは、睡眠トラッキング機能が利用できなくなる。一方、最大24時間の連続駆動ができれば、翌朝7時までは電池が持つため、使い続けられるというわけだ。 もちろん、途中でこまめに充電をしたり、省電力モードを使う手段もあるが、多機能が売りのApple Watchシリーズは、できるだけ長く、かつ通常モードで使用したいというのが筆者の考え。たかが6時間、されど6時間というわけだ。ちなみに、Apple Watch 11では、旧Apple Watchに付属する充電器をそのまま使用できる。ケーブルが使いまわせるため、1つは自宅、もう1つは出張用のカバンに入れておくといった使い分けができるのもポイントだ。 そのほかの機能については、Apple Watch 7から飛躍的に進化したかといわれると難しい。各種健康管理機能の精度は向上しているはずだが、体感するのはなかなか至難の業である。 ディスプレイも、45mmモデルから46mmモデルへと買い替えたため、極端なサイズの違いは感じていない。最大輝度が上がったが、元々屋外での視認性に難があったわけでもないため、大幅アップデートとは感じにくい。 ただし、Apple Watch 7からの比較だと、視野角が広がり、斜めからでもディスプレイが見やすくなっている点は実感できる。仕事中など、ちらっと目線を向けるだけで、通知のチェックができるのは便利だ。 今回選択したミラネーゼループバンドにも触れておきたい。これまでは最安構成のシリコンバンドを使用していたが、肌が弱い筆者は、食器洗いなどをしていると、蒸れてかぶれてしまうことがあった。 金属素材のミラネーゼループバンドは、今の所この心配がない。無段階に締め心地を調整できるのも便利だ。バンドの素材は、肌質によって合う、合わないが極端に分かれるので、サードパーティ製のものも含め、色々と試してもらいたい。