Androidが“エアドロ”に対応しても、若者のiPhone人気が衰えないと考えられる3つの理由 10代には変化の兆候も?

 Androidデバイスで利用できる近距離ファイル転送機能「Quick Share」(クイック共有)が、Appleの「AirDrop」(いわゆるエアドロ)に正式対応しました。AndroidスマホとiPhone同士で、ついにその場で写真や動画を手軽に送り合えるようになります。まずはPixel 10シリーズからの対応となっていますが、今後は他のAndroidデバイスにも展開していくとのことです。 【画像で見る】「BeautyPlus」の「Appleモード」が人気  AppleのAirDropは、近くのAppleデバイスとBluetoothやWi-Fiを使ってファイルを送受信できる機能です。基本的にモバイルネットワークのデータ通信を使用しないため、“ギガが少ない”(契約しているデータ通信量が少ない)中高生に人気があり、“エアドロ”の愛称で親しまれています。

 中高生は日常的に写真や動画をシェアする機会があります。友達と撮ったプリントシール機のデータ、映える韓国カフェでの写真、一緒に踊ったダンス動画など、毎日のように撮影した写真をやりとりしています。  特に体育祭など学校のイベントがあるときは、やりとりが増えます。組別対抗ダンスがあれば振り付けや練習の様子など、大量の長尺動画を仲間内でシェアしなければなりません。  そんなとき、「エアドロするよー!」と声を掛ければ、みんなが一斉にiPhoneを持って集まり、写真や動画を一瞬で全員に送れます。LINEで送受信する方法と異なり、オリジナルのままの高画質で素早く送信できて、データ通信量も消費されません。  また、連絡先を交換しなくてもデータを送受信できるところもAirDropの良い点です。LINEやInstagramでつながっていない相手でも、すぐにデータを送れます。「写真のためにLINE交換とかウザいんだけど」という思いも、AirDropなら解決です。  最近はiPhoneの名前を“推し”(応援しているアイドルや芸能人、キャラクターなど)の名前にすることで、AirDropで送信元に表示される名前を推しの名前に変える人もいます。おかしな名前を設定してAirDropのたびにウケを狙う人も。それほど、若者の間でAirDropが使われる機会は多いのです。  AirDropがよく使われる理由として、そもそもiPhoneユーザーが若者に多いということが挙げられます。  東京都生活文化スポーツ局が令和5年3月に公表した「スマートフォン等の利用等に関する調査 報告書」を見ると、小学生から高校生の全体では「iOS(iPhone)」のユーザーが61.8%ともっとも高く、「Android」は37.9%となっています。  学年が上がるほどiOSの割合が高くなり、中学生は62.9%、高校生は72.3%がiOSを利用しています(中高生対象のOSに関する調査があまり行われていないため、東京都限定の調査を引用しています)。  こうなると、写真や動画を盛んにやりとりする世代こそ「みんながiPhone」という状況になります。Xでは「子供がエアドロ迫害を受けている」といった親の嘆きもあり、AirDropのためにiPhoneにしたがる人も少なくないのでしょう。

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