サマーズ氏、さらなる市場の混乱を警告-景気減速「ほぼ不可避」
Nina Trentmann
- 3日と4日の相場下落、先行き問題が起きる可能性が高いことを示唆
- インフレ率上昇や成長鈍化、個人消費の減少を警告-サマーズ氏
サマーズ元米財務長官は、3日と4日に見られたような市場の混乱が再び起こる可能性は十分あるとの見解を示した。
サマーズ氏は6日、ソーシャルメディアのX(旧ツイッター)への投稿で「2日間の値動きとしては第2次世界大戦以降で4番目の大きさだった」と指摘。「これ以外の3回は1987年のブラックマンデー、2008年の金融危機、そして新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)だ。このような規模の下落は、先行き問題が起きる可能性が高いことを示唆する。極めて慎重になるべきだ」と記した。サマーズ氏はハーバード大学教授で、ブルームバーグテレビジョンのコントリビューターでもある。
サマーズ氏はまたABCの番組「ジス・ウィーク」で、インフレ率の上昇や成長鈍化、個人消費の減少を警告。景気減速は「ほぼ不可避」だと語った。
トランプ大統領の関税によって被り得る打撃についてサマーズ氏は、「恐らく30兆ドル(約4400兆円)程度というのが妥当な推計だろう」とし、「経済への損失は、原油価格が2倍になったようなものだ」と指摘。「人々が現金の保有を望むのは正しい反応だ。今われわれに必要なのはこうした政策の反転であり、反転が起きるまで問題は続くだろう」と述べた。
原題:Summers Warns of More Turbulence After $5.4 Trillion Rout (1)(抜粋)
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