テスラ、1-3月納車台数発表へ-マスク氏への反発や海外不振が重し

電気自動車(EV)メーカーの米テスラは1-3月(第1四半期)の生産・納車台数を2日に発表する。ショールームが破壊され生産ラインが一部停止し、海外での販売が落ち込むなど2025年は厳しいスタートとなっており、その深刻さが明らかになる。

  イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の政治的言動を巡って消費者の反発が強まり、世界的にテスラ車の需要が落ち込んでいることからウォール街の予想はここ数カ月間に大幅に低下している。スポーツタイプ多目的車(SUV)「モデルY」の新型車に関連した生産減速やEV市場の冷え込み、より広範な経済的不確実性などの要因もテスラの納車台数に下押し圧力となっている。

  ブルームバーグが集計したアナリスト予想によると、1-3月期の納車台数は約39万台と、1月初旬時点での市場予想の46万台強を下回る。また、市場予想レンジは44万8000台超から31万5000台と幅広く、テスラの見通しを取り巻く不確実性を浮き彫りにしている。

  39万台という市場予想通りの数字が発表されれば、テスラにとって過去1年で最低の四半期納車台数となる。

  ディープウォーター・アセット・マネジメントのマネジングパートナー、ジーン・マンスター氏はテスラ車の需要について、「軟調で、かなり深刻だ」と述べた。

  年間販売台数が昨年、過去10年余りで初の減少を記録したテスラは回復を目指しているものの、多くの逆風が吹いている。

  中国では2月の出荷が49%減少するなど過去5カ月にわたり前年比で減少が続いている。欧州では業界全体のEV販売台数が28%増加したにもかかわらず、テスラの今年1-2月期の販売台数はほぼ半減した。フランスの販売台数は3月に37%減った。

オハイオ州にあるテスラのショールーム前での抗議活動(3月29日)

  米国の状況はさらに複雑で、連邦政府のコスト削減と人員整理を目指すマスク氏の取り組みが時に暴力的な反発を招いている。ここ数週間にテスラのショールームや充電スタンドの一部が破壊されている。

  ただ、ケリー・ブルー・ブックの推計によると、2025年1-2月の国内販売台数は、前年同期を約2400台上回った。また、トランプ大統領が打ち出した自動車輸入関税で業界全体のコスト上昇が見込まれるものの、テスラは米国で販売する車両を国内生産しているため、他社より影響は少ないと見られている。

原題:Tesla to Report Sales Amid Musk Backlash, Overseas Delivery Woes(抜粋)

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