なぜパンドラ銀河団と呼ばれるのか? 複数の銀河団衝突が生んだ「Abell 2744」の多彩な現象
【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
ちょうこくしつ座の方向、地球からおよそ40億光年離れた巨大銀河団 「Abell 2744(パンドラ銀河団)」 は、少なくとも4つの銀河団が数億年かけて衝突・合体して形成されたと考えられています。
- Image Credit: NASA, ESA, and J. Lotz, M. Mountain, A. Koekemoer, and the HFF Team (STScI)
- sorae - 4つの銀河団が衝突してできた「パンドラ銀河団」ハッブル宇宙望遠鏡の画像を振り返る
- ESA/Hubble - Pandora's magnifying glass
この画像だけでも500個以上の銀河が確認できるほか、衝突によって銀河から引きはがされた星々が「銀河団内光(intracluster light)」として銀河団全体を淡く包んでいます。
パンドラ銀河団は、質量の約75%が暗黒物質、約20%が高温のX線ガス、残り5%未満が銀河という特殊な状態で構成されています。この複雑な分布を含む多彩な現象こそが「パンドラの箱を開けたように多彩な現象を引き起こした」とされる命名の由来となっています。
また、soraeでは2023年2月にウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した「パンドラ銀河団」の画像も紹介しています。
編集/sorae編集部