アップルのiPhone中国販売台数、ホリデー期間に18%減-シェア低迷
- 昨年10-12月の中国販売、ファーウェイがアップル上回る-調査会社
- iPhone最新機種、中国ではAI新機能がまだほぼ利用できない状況
米アップルのスマートフォン「iPhone」は昨年10-12月期の中国販売台数が18.2%減少したことが、独立系調査会社の調べで分かった。同社にとって米国に次ぐ大きな市場である中国で、大きな後退となる。
カウンターポイント・リサーチによると、中国販売台数トップは中国の華為技術(ファーウェイ)だった。前年同期に首位だったアップルは3位に転落し、市場シェアは約6分の1にとどまった。中国での落ち込みが響き、この期間の全世界のiPhone販売台数は5%減少した。
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こうした中国での販売低迷は、iPhone最新機種の投入初期に販売が安定しなかったことを浮き彫りにした。滑り出しは順調だったものの、その後、失速した。
新型モデルは最新の人工知能(AI)機能追加が目玉だったが、中国ではこれら新機能がまだほぼ利用できない状況だ。端末およびクラウド上でAIインフラを提供する現地パートナーが確保されていないためだ。アップルは百度(バイドゥ)やテンセント・ホールディングス(騰訊)から新興企業までさまざまな企業と交渉中だが、まだ契約には至っていない。
カウンターポイントのアナリスト、メンメン・チャン氏は「ファーウェイが首位の座を奪還したのは、米国の制裁対象となってから初めてだ」とした上で、「ファーウェイの販売は、ミドルエンドの『Nova 13』と上位機種『Mate 70』のシリーズ投入がけん引する形で前年同期比15.5%増えた」と指摘した。
中国のスマートフォン市場全体では、2024年の大半の期間は販売が伸びたが、10-12月期に減少した。
原題:Apple’s iPhone Sales in China Plunged 18% in Holiday Quarter(抜粋)