「縞模様になると蚊に刺されにくくなる」は人間にも有効なのか (1

今年の9月はなんだか涼しい。バルコニーでの飲酒が捗る気候だ。

お疲れさんです。グビリ

しかし、涼しいとはいえバルコニーに長時間居座っているとヤツらが寄ってくるのである。  

おや? グエー!蚊だ!

蚊取り線香や虫除けスプレーを試したが、明らかな「蚊が全く来なくなった!」という実感は得られなかった。

なんとかして、蚊が寄ってこない状態で野外に長時間居られないだろうか。

そういえば、牛を縞模様にしたら蚊に刺されにくくなったという研究結果をどこかで見たような。 人間も縞模様になれば蚊に刺されなくなるのではないか?  

「縞牛」ならぬ「縞人」

2025年、日本の研究チームが、白い塗料で縞模様を描いた黒毛和牛は何もしなかった牛などと比較して、アブといった吸血昆虫が付きにくくなることを証明し、イグ・ノーベル賞を受賞した。

それが「縞牛(しまうし)」だ。(京都大学のプレスリリース

論文では、白黒のシマウシは虫刺され率が約40%も減ったとのこと

なぜ縞々を描くと蚊が寄ってこなくなるのか、明確な理由はわからないそうだが、 以下の2つの説が有力らしい。

説①: 色合いによって皮膚の温度が変化した結果、

虫が血管を見つけにくくなる

説②: 縞模様になると虫が吸血対象を認識できなくなる

どちらの説も、牛に限った話ではない。縞々を描いた人間でも当てはまりそうだ。

というわけで縞々を描いた人間、「縞人(しまんちゅ)」になって蚊除け効果を検証しよう!  

どうすれば効果を測定できるか

しかし、よくよく考えてみると、全身を縞々に塗ったしまんちゅ状態で外に出るだけでは、縞々パワーによる蚊除け効果を測定できない。 同じ環境において、普通の「んちゅ」状態でどれだけ刺されるかがわからないためだ。

しかし蚊に刺される実験のためだけに、んちゅのサンプルをもう一人用意することは困難である。どうしたものか。

もう一度2つの説を見返してみよう。

説①色合いによって皮膚の温度が変化した結果、   虫が血管を見つけにくくなる

説②縞模様になると虫が吸血対象を認識できなくなる

…これ、一人の人間を半分だけ縞模様にすれば比較できるんじゃないか。

つまり、 こういうことです いやーどうもどうも。お待たせしました 縞々あしゅら男爵。または縞々センターマン。どちらがよぎったかで世代がわかります。

これで、んちゅ側がたくさん刺されて、しまんちゅ側は刺されなかったという結果になれば、縞々の蚊除け効果は人間にも有効であることが証明できるという算段だ!

「算段だ!と言われましても」と思うかもしれませんが。

⏩ 縞々蚊除け実験スタート


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バルコニーの100倍くらい蚊がいる、家の裏のヤブで検証開始!! あまりにも蚊が多いので、撮影クルー(友人の武井)は網戸越しに観察することに。家の窓を開けてこんな奴が立っていたら嫌すぎる。

当初「30分くらいここにいれば、データとして十分な量の蚊に刺されるでしょ」と計画していたのだが、検証開始1分も経たないうちに撮影クルーから悲鳴が上がった。

武井「蚊がめっちゃ寄ってきてる!!」

文園「え、もう?」

武井「しかも、縞々じゃない方だけに蚊が集まってる!肉眼でわかる!!」  

へー、ふーん。やったじゃん。

お分かりいただけるだろうか。この時私は必死で何も感じないようにしている。

体に蚊が付いているのを感じたら反射的に叩きたくなる。しかし今は検証中の身なので絶対にそれができない。だって牛は自分の手で蚊を叩かないでしょ。

せっかく結構な労力と時間をかけて縞々あしゅら男爵になったのだ。「寄ってきた蚊を叩いて殺しまくって検証できませんでした」なんてオチにしてたまるか。  

「黒ドーランで友人の手足を縞々にする」という謎作業を手伝わされた武井のサポートにも報いたい

心頭滅却。蚊の姿を視界に入れないことが重要なので、半目で棒立ちになる。 痒みを少しでも意識したら終わりだ。今日の夜ご飯は何にしようかな。

そんな私の労力をよそに、網戸越しにこちらを観察する撮影クルーはドン引き。3分ほど経過したところでついに声がかかる。

武井「これ本当に30分やるの?既にかなり刺されてるように見えるけど…

その言葉に心が揺らぎ、ふと、脚のあたりに目をやってしまう。  

あ!!!!

生き物の本能ってすごい。自分が蚊に刺されている様を目の当たりにした瞬間、全身に痒みが巻き起こり、気がついたら全速力で家の中に飛び込んでいた。

もういや!! かゆ!!最悪!!シャワー入らせていただきます!!

結果発表

シャワーで黒ドーランを落として心を落ち着けたところで、さっそく蚊に刺され具合をチェックする。 右半身と左半身で、蚊に刺されたところをテープでマーキングしながら数えて集計。

痒みを堪えて必死で数える。たった3分で8ヶ所刺されていた。(写真は赤みがわかりやすいようにフィルターをかけてます)

集計の結果、なんと!!

縞々じゃない側…6ヶ所  縞々側…2ヶ所

6:2で、縞々は蚊に刺され率30%に削減という、ほぼ論文通りの結果に。

これによって、人間の体を縞々にすると蚊除けになるということがわかりました!!  

ということで、心置きなくムヒを塗ります。痒すぎる。

縞人ぬ宝

今回、黒ドーランを塗りつつ若干懸念していたのが「黒ドーラン自体が物理的な蚊除けになってしまうのではないか?」という点だった。

しかしその懸念は打ち砕かれた。なぜなら、縞々側の虫刺されのうち1ヶ所が、黒ドーランの上から刺されていたためだ。

このことから、今回の蚊除けは純粋な縞々パワーによるものであると胸を張って言えます。

虫除けの塗り直しが面倒な時。 河原でのバーベキューなど、蚊取り線香の煙が届きにくい時。 蚊に悩まされたら、「縞々になる」という選択肢を思い出してみてください。

編集部からのみどころを読む

編集部からのみどころ ドアの向こうから半身出した写真のあとに「こういうことです」で出てくるところでめちゃくちゃ笑ってしまいました。そのあと一歩ずつ近づいてくるのも笑います。

最後「選択肢を思い出してみてください」の締めもいい。今後絶対思い出しはすると思います。やるかどうかは別として。(石川)


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今年の9月はなんだか涼しい。バルコニーでの飲酒が捗る気候だ。

お疲れさんです。グビリ

しかし、涼しいとはいえバルコニーに長時間居座っているとヤツらが寄ってくるのである。  

おや? グエー!蚊だ!

蚊取り線香や虫除けスプレーを試したが、明らかな「蚊が全く来なくなった!」という実感は得られなかった。

なんとかして、蚊が寄ってこない状態で野外に長時間居られないだろうか。

そういえば、牛を縞模様にしたら蚊に刺されにくくなったという研究結果をどこかで見たような。 人間も縞模様になれば蚊に刺されなくなるのではないか?  

「縞牛」ならぬ「縞人」

2025年、日本の研究チームが、白い塗料で縞模様を描いた黒毛和牛は何もしなかった牛などと比較して、アブといった吸血昆虫が付きにくくなることを証明し、イグ・ノーベル賞を受賞した。

それが「縞牛(しまうし)」だ。(京都大学のプレスリリース

論文では、白黒のシマウシは虫刺され率が約40%も減ったとのこと

なぜ縞々を描くと蚊が寄ってこなくなるのか、明確な理由はわからないそうだが、 以下の2つの説が有力らしい。

説①: 色合いによって皮膚の温度が変化した結果、

虫が血管を見つけにくくなる

説②: 縞模様になると虫が吸血対象を認識できなくなる

どちらの説も、牛に限った話ではない。縞々を描いた人間でも当てはまりそうだ。

というわけで縞々を描いた人間、「縞人(しまんちゅ)」になって蚊除け効果を検証しよう!  

どうすれば効果を測定できるか

しかし、よくよく考えてみると、全身を縞々に塗ったしまんちゅ状態で外に出るだけでは、縞々パワーによる蚊除け効果を測定できない。 同じ環境において、普通の「んちゅ」状態でどれだけ刺されるかがわからないためだ。

しかし蚊に刺される実験のためだけに、んちゅのサンプルをもう一人用意することは困難である。どうしたものか。

もう一度2つの説を見返してみよう。

説①色合いによって皮膚の温度が変化した結果、   虫が血管を見つけにくくなる

説②縞模様になると虫が吸血対象を認識できなくなる

…これ、一人の人間を半分だけ縞模様にすれば比較できるんじゃないか。

つまり、 こういうことです いやーどうもどうも。お待たせしました 縞々あしゅら男爵。または縞々センターマン。どちらがよぎったかで世代がわかります。

これで、んちゅ側がたくさん刺されて、しまんちゅ側は刺されなかったという結果になれば、縞々の蚊除け効果は人間にも有効であることが証明できるという算段だ!

「算段だ!と言われましても」と思うかもしれませんが。

⏩ 縞々蚊除け実験スタート

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