「マー君は2ケタ勝てるよ」「巨人の投手力は全球団イチ」NHK解説者の2025年セ・リーグ順位予想「阪神とDeNAは差がない」「中日は5位予想、最下位は…」
「マー君は2ケタ勝てるよ」「巨人の投手力は全球団イチ」NHK解説者の2025年セ・リーグ順位予想「阪神とDeNAは差がない」「中日は5位予想、最下位は…」 photograph by Sankei Shimbun
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3月28日から開幕するプロ野球。キャンプの様子も連日報道され、ファンにとっては待ちに待った球春到来である。昨年はDeNAの日本一で終了したが、今年はどのような順位となるのだろうか。
沖縄でのキャンプやオープン戦などを視察した武田氏は、以下のように今季のセ・リーグの順位を予想した。
<セ・リーグ順位予想> 1位 巨人 2位 DeNA 3位 阪神 4位 広島 5位 中日
6位 ヤクルト
昨シーズンに引き続き、巨人がリーグ優勝と予想。AクラスBクラスの顔ぶれも昨年の最終順位と同じである。
「マー君は2ケタ勝てるよ」
「巨人は強い。投手陣がいい。先発は戸郷翔征、山崎伊織、井上温大、グリフィンの4人はほぼ決まり。そこに若手が入るか、田中将大が入るかだろうね。井上は今回のキャンプで直接は見られなかったけど、去年からまた良くなっていると周囲の評価も上々だった」
2023年ドラフトで1位指名を受けた西舘勇陽は、今年先発への転向を狙っている。
「キャンプの疲れもあったと思うけど、先発タイプではない感じがするね。球種が少ないし、長いイニングを意識してセーブしすぎて投げているように見えた。先発はある程度全力で投げていって、試合の流れに乗ってペースを掴んでいくことが重要だけど、そうじゃなかったね。オープン戦の最初の回はよかったけど、次の回に球速が5キロくらい落ちていた。そういうピッチングだと先発は厳しいかもしれない。キャンプ疲れもあったかもしれないけど、今後の調整に期待したいね。いい投手なのは間違いないから、リリーフでも成績は残せるはず」
また、今季楽天から巨人へ入団した田中将大も200勝達成目前である。
「マー君はローテーションに入るだろうね。ボールを見たけど、やっぱり良くなっている。俺はずっと言ってるけど、マー君は二桁勝てるよ。フォームを変えたとかスピードが上がったとか言われているけど、俺は本人の気持ちの問題だと思うね。巨人に入って気持ちよくやれているように見えるから、それで状態も上がっているんじゃないかな。マー君もさることながら、巨人はケラー、大勢、マルティネスが投げるとなると、7、8、9回は相手チームにとっては、あってないようなものになってしまう。巨人の投手力は全球団のなかでひとつ抜けている」
「広島はイマイチ元気がなかった」
一方、2位以下のチームは、そんな巨人にどれだけ肉薄できるかが鍵になってくるという。
「DeNAと阪神は戦力的には紙一重。優勝するには、どこまで巨人と戦えるかにかかっている。DeNAにはバウアーが戻ってきて、東克樹とともに勝ちが計算できる。投手がどこまで頑張れるか。DeNAはバッティングがいいから、勝てる可能性は十分ある」
このほか、Bクラス予想のチームには何が求められるか。
「広島はAクラスに入る戦力はある。ただ、キャンプのときはイマイチ元気がなかった。やっぱりキャンプの雰囲気って大事で、なんか変だな、ギクシャクしてるなってチームは、案の定シーズンで結果がでない。広島は、去年の後半の負け方を引きずらずに戦えば、Aクラス入りもあるかもしれない」
武田氏の古巣、中日は5位予想。中日は昨年のドラフトで大学ナンバーワン左腕の金丸夢斗を獲得しており、野球ファンは彼の活躍を待ち望んでいる。
「中日は新加入外国人のボスラーと石川昂弥が打てれば、広島より上に行く可能性がある。金丸は楽しみな投手だね。ブルペンで真後ろから見てきたけど、タイプ的には杉内俊哉のようなイメージ。杉内よりもボールは速いけどね。普通に怪我なく過ごせば、二桁勝てる実力があると思う。腰の怪我が心配されているけど、その影響は全然感じなかったね」
次はパ・リーグの順位予想も見ていこう。
<《パ・リーグ》予想編に続く>
文=沼澤典史
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