トルコ市場に持ち直しの兆し、売り和らぐ-当局が相次ぎ市場対策

Tugce Ozsoy

  • 中銀は先渡し取引の販売開始、市場監督当局は自社株買いの規則緩和
  • 外国人投資家のこれ以上の売り、「限定的な公算大」-ゴールドマン

エルドアン大統領の政敵拘束で19日は大混乱に陥ったトルコ市場だが、一夜明けて売りは緩和した。当局はボラティリティーを抑制する措置を発表した。

  トルコ中央銀行は為替変動を抑え、市場の流動性の均衡を保つ目的で、トルコ・リラ決済の先渡し取引の販売を開始すると明らかにした。この発表を受け、リラは対ドルで下げを一時解消した。

  一方、市場監督当局が発表した自社株買いの規則緩和が好感され、代表的な株価指数は上昇。イスタンブール100種指数は一時3%高を付けた。前日は98.7%安に沈み、約100億ドル(約1兆4900億円)の時価総額が失われていた。

  エルドアン氏の市場に友好的な経済政策や金融政策の引き締めが政治混乱の影響を受けることはないと、投資家は見込んでいる。外国人投資家による一段の売り圧力は「限定的である公算が大きい」と、ゴールドマン・サックスのエコノミスト、クレメンス・グラフ氏は予想。

  ただ、「市場に対する政治リスクは高いとの判断はとどまるだろう。従って、ロングポジションが急いで再構築されるようになる公算も小さい」と分析した。

  トルコの長期国債も上昇し、10年物利回りは121ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して29.53%。

原題:Turkish Market Selloff Shows Signs of Easing After Turmoil (1)(抜粋)

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