人生で初めて特急あずさに乗ったらアナウンスに衝撃! 思わず駅員さんに聞いた「ずっと勘違いしてたこと」

新宿駅と長野県松本駅を結ぶJR中央線の特急列車・あずさ。私(中澤)は職場が新宿なので名前だけは知っているけど、中央線ユーザーになったことがないので乗ったことはなかった。むしろ、乗ることあるのかな? 長野には新幹線で行けば良くない?

と思っていたら、先日、山梨県小淵沢に行こうとしたところ、特急あずさだと新宿から乗り換えなしで1時間51分というではないか。人生初めての使いどころキター! でも、乗ってみたら衝撃の連続だった

・全席指定

確か、特急あずさって全席指定で自由席はないんだよね? プラットホームで乗り換えを調べて判明したため、特急券の券売機を探す。特急券を買って乗るタイプの特急はどちらかと言うと避けてきたため、どこにあるか分からない。ホームを縦断するように歩くと影に自動券売機があった。やっと見つけた……!

私がなんとなく特急を避けている理由がこれである。自動券売機がどこにあるのか分かりづらい。そして、探してるうちに時間が迫ってきて、その中で乗車時間を選んだり席を選んだりするから選択肢に追い詰められていく感じがするのだ。

・席に着いて衝撃

在来線乗るのに追い詰められたくない。と、ストレートに言葉にしてみると自分でも変人に見えるんだけど、要は私の生活では必要に駆られてなかったってことなんだと思う。

そんなこんなで、新宿発の特急あずさの指定席券を購入して席に着いた。やれやれ、これでひとまず大丈夫。予約切符って購入した便に乗れるかどうかが一番不安なのだ。だが、ほっと一息ついたその時、流れ出したアナウンスに衝撃を受けた

・え?

そのアナウンスはよくある車内アナウンス。この便の目的地とか全席指定席の特急列車であることを説明する内容で、そこまでは聞き流していたんだけど、その後のアナウンスが想像のナナメ上だったのだ。ぼーっと聞いてた私が思わず「え?」となったアナウンスは以下の内容であった。

「指定席特急券をお持ちでないお客様はデッキか座席の赤いランプの席をご利用ください」──。え? どういうこと? 指定席特急券ないと乗れないんじゃないの? お持ちじゃないお客様が乗ってるのおかしくない? しかも、座席に座れるの??

そこでまずは座席のランプとやらを確認してみたところ、確かに座席の上に赤とか緑に光るランプがついている。アナウンスによると、赤に光ってる時はその席を指定してる人がいない区間、黄色がもうすぐ指定された区間に入る合図、そして緑が指定している人がいる状態なのだとか。

いや、ランプのシステムはアイデアだけど、全席指定と言っておきながら指定席特急券をお持ちでない人も乗れるのは意味が分からん。実質自由席やん! アナウンスをサラッと聞いた感じそう思ったのだが、ちゃんと調べてみるとそういう話でもないようだ

・指定券持ってなくても乗れるパターン

JR東日本の公式サイトのQ&Aによると、どうやら座席未指定券というものが存在するらしい。これは乗車日・区間のみを指定し、列車・座席は指定しない特急券なのだとか。料金は指定席特急券と同額。確かに、これだと乗り遅れるプレッシャーと戦わなくて済む。

しかも座席未指定券だったら満席の場合でも乗れるらしい。こんなんあったんか。知らんかった。つまり「指定席特急券をお持ちでないお客様」とは「座席未指定券をお持ちのお客様」ってこと? と思いきや、そういう話でもないらしい

次のアナウンスを待って改めてよく耳を傾けてみたところ、「特急券をお持ちじゃないお客様は車内窓口でお買い求めください」とも言っている。この特急あずさでは事前に特急券を買ってなくても乗ってから車内で購入することができるのだ。そんなシステムあったんかい!?

・駅員さんに聞いてみた

マジで知らんかったし、アナウンスでサラッと聞いただけでは不安になる内容だ。そこで降車した後思わず駅員さんに確認してみたのだが、回答は次の通りだった。

駅員さん「特急券の車内販売をやっている特急であれば乗ってから買ってもらっても問題ないです。ただし、事前に買うより車内で買う方が大体200円くらい高くなってます

・特急あずさの幻想

ずっと勘違いしてた。絶対に事前に券売機で指定券を買わないといけないのだと。「全席指定」って響きにそれくらいの厳格さを感じていた。しかし実際は、イメージよりゆるく乗れるようである。

かつて、高田延彦はヒクソン・グレイシーに敗れた世紀の一戦のことを振り返りこう語った。「2メートルにも3メートルにも見えた」と。私も当時の高田と同じだったのかもしれない。特急あずさという幻想に戦う前から負けていた

私の特急観を変えた人生で初めての特急あずさ。一番コスパが良いのは事前に指定席券を購入することであるのは間違いないんだけど、山梨くらいだったら気楽に行きたい時もある。今度はフラッと乗ってみるのも良いかもしれない。

参考リンク:JR東日本Q&A 執筆:中澤星児 Photo:Rocketnews24.

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