トランプ氏、15日の停戦協議出席の可能性示唆 ゼレンスキー氏「歓迎」
ウクライナのゼレンスキー大統領は11日、「15日にトルコでプーチン(ロシア大統領)を待っている」と投稿し、自ら参加する意向を示していた。
トランプ氏はホワイトハウスで記者団に対し、イスタンブールでの協議について「良い成果が得られると思う」と期待感を示した。「15日にどこにいるかまだ分からない。多くの会議がある。しかし、実際に現地(イスタンブール)入りすることも考えている。うまくいけば、その可能性はあると思う」と述べた。
同氏は13─16日の日程でサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールを歴訪する予定となっている。
ゼレンスキー氏は、トルコで予定される直接協議にトランプ大統領が参加する可能性を示したことを歓迎するとし、プーチン大統領が「(直接)協議から逃げない」ことに期待を表明。「トランプ大統領がトルコでの協議に参加できれば、これを歓迎する。これは正しい考えだ。多くのことを変えることができる」とXに投稿した。
ただ、夜のビデオ演説で、ロシア軍の攻撃が前線で一日中続いており、直接会談の申し出に対してロシアからはまだ何の反応もないと指摘。「直接会談の提案に関して一日中沈黙を守っている。非常に奇妙な沈黙だ」とした。
外交の動きは活発になっている。
ゼレンスキー氏とトルコのエルドアン大統領はこの提案について協議。エルドアン大統領は、提案されている協議は新たな好機であり、決して無駄にすべきではないと述べた。その上で「最も高いレベルでの会談」を主催することができるとの考えを示した。
ロシアのラブロフ外相もプーチン氏の提案についてトルコのフィダン外相と電話協議した。ただ、ロシア外務省はゼレンスキー氏による直接会談の申し出をプーチン氏が受け入れるかどうか明らかにしていない。
一方、ドイツ政府は12日、ロシアが同日中に30日間の停戦を順守し始めなければ、欧州は対ロ追加制裁の準備を始めると表明した。
ロシア外務省のザハロワ報道官は、30日間の停戦は「ウクライナが軍事力を回復し、ロシアとの対決継続に向けた猶予を与えるため」に欧州諸国によって提案されたと主張した。
ウクライナのシビハ外相は、ロシアがウクライナ軍への攻撃を継続しているとして停戦の提案を「完全に無視している」と述べた。欧州のパートナー諸国やルビオ米国務長官との共同電話会談で、戦闘の継続に関する情報を共有したという。
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