【同学年座談会②完】阪神・森下翔太「自分たちの代が引っ張らないと」 小幡竜平「すごい先輩ばかり…同じようにできたら」 伊原陵人「次の年にどんどん生かして」

座談会を開いた(左から)小幡竜平、森下翔太、伊原陵人の阪神トリオ。右端はサンケイスポーツ阪神担当・中屋友那記者=甲子園球場(撮影・水島啓輔)

若々しい力で阪神をVへと押し上げた森下翔太外野手(25)、小幡竜平内野手(24)、伊原陵人投手(25)による同学年3選手の特別座談会が実現。互いが助け合った試合から、この先の「2000年世代」のビジョンまで語り合った。3人と同じく2018年の選抜高校野球大会に出場した経歴を持つサンケイスポーツ阪神担当の中屋友那記者(25)が普段接している空気感のまま司会進行役を務めた。(取材構成=中屋友那)

虎番・中屋(以下、中) 自分も含めた4人の共通点で、全員が高校3年だった2018年春の選抜大会に出ているのは知ってる?

小幡(以下、竜) えっ、みんな出たん!?

森下(以下、翔) いやいや、俺ベスト4だよ。

 初戦は自分の試合の前に竜平が、さらにその前に翔太が試合をしていて、実は同じ日に3人がプレーしてる。

 俺がやったのは強いチームばっかだよ。聖光学院、静岡、日本航空石川で、最後が智弁和歌山。

 もう自慢は大丈夫、大丈夫。

翔 チュッ!(投げキスするように)

 チュッ!じゃなくて(笑)

 今は甲子園がホームだけど、初めて聖地に立った思い出は?

翔 どうだったっけ。(中屋)友那も出たってことだよね? 〝センバツボーイ〟ってこと?

 うん、一応。でも明秀日立を相手に先発して、プレーボールで増田陸(巨人)にフェン直(フェンス直撃打を)打たれて、4回⅔を8失点で負けた(一同爆笑)

翔 もう、センバツに謝れ! なんだそのピッチング!!(笑)

 さらに阪神勢は(川原)陸と(野口)恭佑がいた創成館も出場していて。陵人は彼らに負けたんだよね?

森下翔太、小幡竜平、伊原陵人の阪神同学年トリオの比較表

伊原(以下、陵) うん。高校生活で3本の指に入るくらいのピッチングをして。いいイメージしかない。負けたけど「よかったなぁ」って。

 俺は全然記憶ない…。途中まで勝ってたんやけど、気がついたら負けてた。

 ヒット1本?

竜 うん。

 一緒や。

 俺も。

 あぶねえ! 俺はさすがにもうちょっと打ってる。

 2本とかちゃうん。

翔 いやいや! けど選抜のときは絶不調で全然打てなくて、嫌な思い出しかないな。

 俺ベンチに座ってる記憶もない(笑)

 マジ? でも俺も1回しか出てないしな、甲子園。

 みんな夏は県大会で負けちゃってな。

 そうなん?

 そう。俺も負けた。

 竜平、すぐ負けたやん。

 うん、俺初戦敗退。第1シードで初戦敗退やった。試合終わって次の日学校行った。夏休みに入ってなかった(笑)

 3人は同学年だからこそ、お互いにどんな性格だと感じる?

 陵人は「ザ・関西人」。ずーっとしゃべってる。ボケない日はない。ボケないと生きていけないという感じ!

 じゃあ、2人から見た翔太は?

 結構見たまんまじゃない?

 (顔を見て)見たまんま…ね。

 誰が顔デカイや!

 ジャイアン。

 誰がジャイアンや!

 人の物も、自分の物のように扱うし、あと見た目も…。

 まあ…一声かけてから使ってるからね?

 じゃあ、2人からみた竜平は?

翔&陵 うーん…。

 普通でしょ? そうやってすぐボケようとする。

 いや、でもね、コイツは真面目ぶってるだけで、やってることは俺らと変わらないよ、マジで。

 まあ、竜平はどっちもできるんちゃうかな。マジメなふりもできるし、ふざけるのもできるみたいな。

 そうそう。

 この2000年世代はチームの中でもまだ若い年代だけど、どうなっていきたいみたいなビジョンはあるかな?

 今は引っ張ってもらっているし、すごい先輩たちばかりで。自分たちも同じようにできたらいいんじゃないかな。

 2人はどう?

 まあまあまあ、俺がまとめてあげたけどね。2人にはまとめられないと思って。

 いやいや、俺まとめよか?

 それなら森下サンのまとめは?

 「がんばるぞ、おー!!」でしょ?

翔 いやいや(笑)。けど、もうそろそろ引っ張る方になってくるかな。どこの球団を見ても、年下が試合に出てるのも見るし。そうなるとやっぱり、もう自分たちの代が引っ張らないといけない。上の代の先輩はドッシリとしていればいいし、下の代はやっぱりガムシャラに、みたいなところの中間に入ってくるから。もう引っ張る段階ではあるのかな、と。この3人だけじゃなくて陸も恭佑も(木下)里都も、みんなでそうなっていきたい。

 いや、本当にそうだと思う。俺はまだ1年目で、こういうすごくいい経験をさせてもらっているのを次の年にどんどん生かしていって。最終的にそういう風にチームの中心的になって引っ張っていければ。

 これからも期待しています。ありがとうございました!

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