広島決勝へ王手“ゴラッソ”中島洋太朗、前半で交代理由は…欠場のU-20W杯も「素直に応援しています」
[10.8 ルヴァン杯準決勝第1戦 横浜FC0-2広島 ニッパツ]
19歳とは思えない驚きを連発させている。ルヴァンカップでは先月の準々決勝・湘南戦でも芸術的な2アシストを決めていたMF中島洋太朗はこの日も前半33分、DF塩谷司のロングパスでエリア内に入ると、DFを背負いながらも反転して左足を振り抜く。シュートはニアサイドを抜いてサンフレッチェ広島の先制点になった。
名前がトレンドワードに入るほどSNSをざわつかせた衝撃ゴールだったが、本人は至って平然と振り返った。「塩さんがボールを持って目が合ったので動いて、いいボールが来たので、そこからトラップが長くなったけど打ってみようと思った。意表をつけたかなと思います」。中島は前半のみで途中交代。理由が心配されたが、「少し痛めている箇所」があり、ミヒャエル・スキッベ監督と話し合って、ベンチに下がった。ただ大きな問題はない様子で、スキッベ監督が「大事を取ってという形」と話せば、中島も「そこは監督と話をして判断したことなので大丈夫です」と強調した。
本来であれは地球の反対側で戦っているはずだった。現在チリで開催されているU-20ワールドカップを戦うU-20日本代表に、中島もメンバー入りしていたが、合流直前に広島がオーストラリアで戦ったAFCチャンピオンズリーグエリートのメルボルン・C戦で得点した際にDFと激しく交錯。「コンディション不良」でU-20W杯への出場が不可能となった。現地で戦うDF小杉啓太やMF佐藤龍之介らとは連絡を取り合っているという。「素直に応援しています」。ただ中島は幸いにも軽症で、負傷から10日後のJ1リーグ戦から問題なく出場していることから、「自分は広島で出られるので、広島のために戦うだけだと思います」。仲間の健闘を祈りつつ、自らに与えられた任務に集中した。
(取材・文 児玉幸洋) ●ルヴァン杯2025特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中