Amazonの配達ドローン2機がクレーンケーブルに衝突して墜落
現地時間の2025年10月1日(水)10時頃、アメリカのアリゾナ州トールソンでAmazonの配達ドローン2機がクレーンに衝突して墜落するという事故が発生しました。
Two Amazon delivery drones crash into crane in commercial area of Tolleson
https://www.abc15.com/news/region-west-valley/tolleson/two-amazon-delivery-drones-crash-into-crane-in-commercial-area-of-tollesonAmazon halts drone deliveries in Arizona after two crashed into a crane | The Verge
https://www.theverge.com/news/790636/amazon-prime-mk30-drone-delivery-crash-arizona-pause トールソン警察署が、トールソンの商業地区にあるクレーンにAmazonの配達ドローン2機が衝突し、墜落したことを発表しました。Federal investigation underway after 2 Amazon drones crashed - YouTube
今回墜落したのは、Amazonが配達に利用している1機あたり約80ポンド(約36kg)の重さがあるドローンの「MK-30」です。MK-30は6つの3枚羽ローターを持つ大型ドローンで、最大時速約117kmでの飛行が可能。1度の配達で運べる荷物の重量は最大5ポンド(約2.3kg)です。
MK-30が実際に飛んでいる様子。
事故現場はAmazonのフルフィルメントセンターからそう遠くない位置にある、トールソンの商業地区です。アメリカ・アリゾナ州のニュース番組である12 Newsは「今回の事故に対応し、Amazonは主要な配達ドローンの運用を一時的に停止することに決定しました」「幸いなことに、今回の事故によるけが人は出ませんでした」と報じました。
事故の目撃者によると、ドローンはクレーンの本体部分に衝突したわけではなくクレーンが吊るしていたACユニットを下ろすためのケーブルにぶつかったそうです。厳密にはクレーン本体ではなくクレーンから垂れ下がるケーブルに衝突したという点については、ソーシャル掲示板上でも指摘されていました。
ABC15がAmazonに問い合わせたところ、「アリゾナ州トールソンでPrime Airのドローン2機が関与する事件が発生していることを認識しています。現在、関係当局と協力して調査を進めています」という返答が得られたそうです。なお、Amazonによると同地区でのPrime Airでのドローン配達サービスを10月3日に再開する予定であることを明かしており、「安全は最優先事項であり、今回の事故に関する社内調査が完了しており、ドローンやそれを支える技術に問題はなかったと確信しています」とコメントしています。
今回のMK-30の墜落事故を受け、連邦航空局(FAA)は事故の調査を行うと発表しています。
FAA Statements on Aviation Accidents and Incidents | Federal Aviation Administration
https://www.faa.gov/newsroom/statements/accident_incidents・関連記事 Amazonのドローン配送サービス「Amazon Prime Air」がカリフォルニア州ロックフォードでの事業を終了 - GIGAZINE
Amazonのドローン配達サービスが「目視外飛行」の承認を得て対象地域を拡大 - GIGAZINE
Amazonのドローンを使った配送サービス「Prime Air」がアリゾナ州のウェストバレーでもスタート - GIGAZINE