トランプ関税の世界市場への影響-海外ストラテジストや運用者の見方

トランプ米大統領は「解放の日」と銘打った4月2日に予告通り相互関税を発表した。戦後の国際貿易秩序を覆すとの脅しを実行に移したことで、ウォール街のトレーダーは浮き足立った。

  米株市場の時間外取引で株価は急落。安全資産が買われる一方、原油先物は需要不安から下落するなど、グローバル市場は新たな変動に見舞われた。

  ストラテジストや運用担当者は、相互関税の詳細を精査している。米経済指標が既に悪化する中で、リスク資産への短期的に弱気な見方は変わっていない。

  一方、米通商政策の明確さが増したことで、株式・クレジット市場の一角で押し目買いが活発化するとの楽観的見方もある。

  米国の関税措置へのストラテジストや運用担当者の反応は次の通り。

◎ジョーンズトレーディングのチーフマーケットストラテジスト、マイケル・オルーク氏:

  これは20%の関税計画より悪い結果につながりそうだ。アジアで製造される全ての米国製品を考慮すると、20%から34%という関税はかなり高い。台湾に適用される32%の関税は半導体セクターを圧迫するだろう。貿易は減速し、価格は上昇し、利益率にも下押し圧力がかかると予想される。

  今回の関税措置は国際貿易に摩擦とゆがみをもたらし、景気の鈍化傾向がさらに強まるだろう。予想される報復措置により、緊張がさらにエスカレートする可能性が高いと思う。

◎ミラー・タバクのチーフマーケットストラテジスト、マット・メイリー氏:

  一部の投資家が最近期待していたような土壇場での軽減はなかった。トランプ政権はこうした関税政策が市場に及ぼす短期的な影響を心配していないようだ。

  このため近く発表される企業の利益見通しが注目を集めるだろう。利益見通しの悪化が続けば、株式市場はさらに強い逆風にさらされよう。

◎ノースライト・アセット・マネジメントの最高投資責任者(CIO)、クリス・ザッカレリ氏:

  まだはっきりしないが、希望があるとすれば、これらの関税率はたたき台で、今後の交渉次第で全体的に引き下げられるということだ。

◎フェデレーテッド・ハーミーズのマルチアセットグループ責任者、スティーブ・チアバロン氏

  もし今日の発表が関税率の上限を意味し、各国・地域が今後、関税率の引き下げを交渉するというのであれば、市場の好材料になり得る。買いの好機を生む十分な売りが今後1日程度続く可能性がある。エスカレートの危険を伴う低い関税率が、現時点の最悪シナリオだろうが、今の関税率は高めで、緊張緩和の余地があると考えたい。

原題:Wall Street Games Out What Trump Tariffs Mean for World Markets(抜粋)

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