横浜FM、J1残留に大きく前進!! シーズン佳境の4-0→3-0連勝で降格圏と勝ち点5差に

[10.25 J1第35節 横浜FM 3-0 広島 日産ス]

 J1リーグは25日、第35節を各地で行い、横浜F・マリノスサンフレッチェ広島を3-0で破った。横浜FMは残留争いが佳境となった最終盤に4-0、3-0という大差で2試合連続の完封勝利。今節は18位の横浜FCが柏に敗れたため、残り3試合で両者の勝ち点差は5に広がり、17位の横浜FMがJ1残留に大きく前進した。

 横浜FMは前節・浦和戦(◯4-0)の大勝で降格圏18位との勝ち点差を2ポイントに広げていた中での一戦。MFジャン・クルードが3試合ぶりに先発復帰した。対する広島は首位と勝ち点7差、ACLE出場圏2位と同4差。ACLEの蔚山HD戦(●0-1)から中3日の連戦でMF越道草太が今季2度目の先発を飾り、DF山崎大地とMF菅大輝が3試合ぶりに先発した。[スタメン&布陣]

 試合はボールが行ったり来たりの展開が続くなか、前半12分に動いた。広島はDFキム・ジュソンからのバックパスをGK大迫敬介が縦に差し込むと、これを横浜FMのMF喜田拓也がカット。すかさずパスを縦に出してFW植中朝日が受け、振り向きざまに右足で狙い、左ポストに当てながらねじ込んだ。

 その後はビハインドとなった広島が一方的にボールを握り、ゆっくりと前進を試みる展開が続くが、横浜FMの守備陣も危なげない対応を続ける。前半45分には左から縦突破をすると見せかけ、カットインした菅が右足で狙ったが、これはDFジェイソン・キニョーネスがヘディングでブロック。ボール保持率30%でシュート1本の横浜FMが1-0リードで前半を終えた。

 広島は後半開始時、菅、越道、FWヴァレール・ジェルマンに代わってFW中村草太

MF中野就斗、MF田中聡を投入。田中は今月12日のルヴァン杯準決勝で顔面骨折の大ケガを負っていた中、フェイスガードを着けての出場となった。その後は再び広島がロングボールを使うようになり、前半序盤同様の行ったり来たりの展開となった。

 広島はさらに後半13分、ボランチ起用のDF塩谷司とFW加藤陸次樹に代わってMF東俊希とFW木下康介を投入。直後の同14分には右サイドを攻め上がった中野のクロスに左ウイングバックの中村が反応し、ボレーシュートを放ったが、GK朴一圭の正面を突くと、同18分には中野のロングスローからDFキム・ジュソンが頭で狙うも、枠を外れた。

 なおも攻める広島は後半21分、右サイドを崩して左に展開すると、東が高い位置まで攻め上がり、クロスボールに中村が反応。ゴール前で落ち着いて押し込んだ。だが、そこでVARが介入。中村の位置がオフサイドだったことが確認され、ゴールは認められなかった。

 それでも広島は主導権を失わず、後半28分には中村がゴール左斜め前でファウルを受け、FKを獲得すると、東のキックに中野が頭で合わせて左ポストを叩く。そして同34分、広島は脳震盪交代によって追加された交代枠を使い、FWジャーメイン良に代わってDF荒木隼人を最前線に投入した。

 ところが後半38分、広島は荒木を有効に使えないままロングボールのミスを繰り返すと、カウンターから左サイドの侵入を許し、田中がMF天野純を倒してPKを献上。天野がこれを決めて横浜FMが2-0とした。さらに横浜FMは同アディショナルタイム1分、天野の右CKからキニョーネスが決めて3-0。劣勢を耐え抜きながら、終盤にたたみかけた。

 そのまま試合はタイムアップ。最後まで広島のパワープレーを耐え抜いた横浜FMが鮮やかな連勝でJ1残留に大きく前進した。 (取材・文 竹内達也)●2025シーズンJリーグ特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中

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