米国株式市場=上昇、「ディープシーク・ショック」からハイテク株回復
米国株式市場は上昇して取引を終えた。2021年1月撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
[ニューヨーク 28日 ロイター] - 米国株式市場は上昇して取引を終えた。前日に急落した半導体大手エヌビディア(NVDA.O), opens new tabなど人工知能(AI)関連銘柄を買い戻す動きが出た。
ナスダック総合(.IXIC), opens new tabが2%高で上げを主導。前日に17%安となったエヌビディアが8.9%上昇し、同指数を押し上げた。
S&P総合500種(.SPX), opens new tabの主要セクターでは情報技術(.SPLRCT), opens new tabの上昇率が3.6%と最大で、昨年7月31日以来の上昇率を記録。フィラデルフィア半導体指数(.SOX), opens new tabも1.1%高となった。
アップル(AAPL.O), opens new tabは3.7%上昇。市場は同社やマイクロソフト(MSFT.O), opens new tabなどが今週発表する四半期決算を注視している。
27日のハイテク株急落は、中国の新興企業ディープシークが低コストのAIモデルを公開したことを受けた。
チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メックラー氏はこの日の株価回復について「さほど具体的でなく、むしろ将来の変化の可能性に関するニュースが出た際に典型的な反発だ」と指摘。
「ハイテクセクターの一角、特にAI関連は多少の売りが出てもおかしくない状況にあったため、今回のニュースが口実になった」とした上で、「きょうは安値拾いの買いや、ディープシークについてまだよく知らないため、このニュースをさほど材料視しない向きの買いが入っている」と述べた。
個別銘柄ではクルーズ船のロイヤル・カリビアン(RCL.N), opens new tabが12%上昇。通期の利益見通しを好感した。
航空機大手ボーイング(BA.N), opens new tabは1.5%高。ただ、同社の2024年通期決算は20年以降で最大の赤字となった。 もっと見る
自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)(GM.N), opens new tabは決算と業績見通し発表を受けて8.9%下落。投資家は同社の事業に打撃をもたらし得る関税の可能性を警戒している。 もっと見る
ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を1.13対1の比率で上回った。ナスダックでも1.01対1で値下がり銘柄が多かった。
米取引所の合算出来高は138億7000万株。直近20営業日の平均は約155億株。
LSEGデータに基づく暫定値です。前日比が一致しない場合があります ※米国株式市場
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