正体は速すぎるアレっぽい。Google Earthに映り込んだカラフルなバーコード

Image: Google Maps

RGBカラーよね、これ。

Google Earth(グーグル・アース)は、これまでにも幻の島や謎の難破船、竜巻が通ったあとなど、奇妙なものをいろいろ捉えてきました。

今回、アメリカはテキサス州にある田舎町の軌道上を通過する人工衛星のカラフルな分身が映り込んでいたそうです。

衛星による「分身の術」がRedditで話題に

その奇妙な画像は、掲示板型ソーシャルニュースサイトであるReddit(レディット)のサブレディット「GoogleEarthFinds」に投稿されました。

Image: Google Maps

上空を通過する衛星の影らしき4色のバーコードみたいな「何か」が映り込んでいたのは、オクラホマとの州境に近い、テキサス州ゲインズビル近郊にあるHagerman Wildlife Refuge(ハガーマン野生動物保護区)。動いている人工衛星にはめったにお目にかかれないので、もしかするとめっちゃ貴重なものを見ているのかもしれません。

Google Mapで実際に確認できます。たしかに影の形は衛星っぽく見えますね。

人工衛星の移動がケタ違いに速いおかげで、フレーム内に異なる姿で映り込んでしまい、SF映画のような不思議な光学効果を生み出したようです。

正体はまだ謎も、ひょっとしてスターリンク?

2024年11月29日に撮影された衛星画像がシェアされたのは先週のこと。不思議な影の正体はまだ特定されていません。

が、ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天文学者であるJonathan McDowell氏のX(旧Twitter)への投稿によると、地球低軌道に展開されているSpaceXの衛星「スターリンクかもしれないとのこと。

なぜ衛星がカラフルなバーコードに見えるのか

McDowell氏はまた、衛星が地球の表面を移動するカラフルなバーコードのように見える理由についても解説しています。

この画像は、高解像度光学地球観測衛星「Pleiades-1B」によって撮影されました。この衛星は、太陽同期軌道を周回しながら26日かけて地球の全表面を観測し、赤、青、緑、近赤外線の4つのスペクトル帯で1秒おきに撮影。それを合成することで人間が見ている色彩に近い画像を生成するといいます。

今回問題だったのは、衛星の移動があまりにも速すぎたこと。低軌道を周回する衛星は、重力に逆らうために時速2万8000km(秒速7,778m)くらいで移動しているそうです。

McDowell氏によると、ほんのわずかな時間で移動した衛星が3カ所で撮影されたため、最終的にGoogle Earth上にカラフルなバーコードのように表示されてしまったそうです。

低軌道を飛ぶ人工衛星は激増中ですが、将来的にGoogle Earthのあちこちで衛星やデブリが映り込んだりするのでしょうか。

Reference: Live Science

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