グーグル系、AI創薬で年内に臨床試験-ノーベル化学賞受賞のCEO

Marissa Newman

  • 創薬プロセスを「数週間または数カ月」に短縮するとCEO
  • 昨年イーライリリーやノバルティスと戦略的な共同研究で合意

グーグル・ディープマインドのスピンオフ企業、アイソモーフィック・ラボは、人工知能(AI)を活用して設計した薬剤に関する研究を年内に開始する方針だ。

  アルファベットの子会社である両社の最高経営責任者(CEO)を務めるデミス・ハサビス氏が、「AIで設計した薬剤を年末までに臨床試験に持ち込みたい。それが計画だ」とスイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF)のパネル討論会で述べた。

  ハサビス氏はまた、アイソモーフィックが創薬プロセスを10年以上から「数週間または数カ月」に短縮する取り組みを進めていると明らかにした。

  同氏とディープマインドの科学者ジョン・ジャンパー氏は、タンパク質の構造予測に関する画期的な研究で、米国の教授と共に2024年のノーベル化学賞を受賞している。

  AIが持つ膨大なデータの処理能力は、創薬のスピード向上に寄与する可能性がある。ただ大手製薬会社の多くは、そうした新たな技術の利用には慎重な姿勢だと、ブルームバーグ・インテリジェンス(BI)のアナリスト、アンドルー・ガラー氏らは昨年12月に公表したリポートで指摘している。

  それでも、テクノロジー企業と製薬大手が提携する動きは拡大。アイソモーフィックは昨年、米イーライリリーやスイスのノバルティスとの戦略的な共同研究に関する合意を発表した。

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原題:DeepMind’s Hassabis Sees AI-Designed Drug Trials This Year (1)(抜粋)

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