【漫画】「行ってみたい」と言う父をパプアに連れて行った結果… 数日で「もう十分!」と胸焼けしたワケ

Xで公開されているNGO職員のパプア服部さんの漫画が「続きが気になる!」と話題に。そこで、作者に話を聞きました。

漫画「父とパプアへ三千里」のカット(パプア服部さん提供)

 NGO職員のパプア服部さんの漫画「父とパプアへ三千里」が、Xで話題となっています。

 作者は長年パプアニューギニアに関わる仕事をしています。パプアでの経験などをいろいろと発信しているのですが、父はほぼ見たことがありません。しかし日ごろから「1回行ってみたい」と言っていた父を、ついに連れて行くことにしたのですが…という内容で、読者からは「うちの父も話を聞かないです」「続きが気になる!」「お父さま、楽しく過ごせたのかな」などの声が上がっています。

 パプア服部さんは、Xやブログ「パプア服部くんのPNG日記」で、パプアニューギニアでの生活を漫画にして発表しています。漫画「父とパプアへ三千里」の続きは、パプア服部さんのXのアカウントやブログで読むことができます。パプア服部さんに作品について話を聞きました。

Q.漫画を描き始めたのは、いつごろからでしょうか。

パプア服部さん「2020年の6月ごろです。2018年から2020年まで青年海外協力隊(現:JICA海外協力隊)からパプアニューギニアへ、理科教員として派遣されていました。そのときの経験を発信したいと思って始めたものです」

Q.今回の漫画を描いたきっかけを教えてください。

パプア服部さん「私は現地に染まりきっているので、父の新鮮な反応を見られたことが、きっかけの一つです。今回の内容は本当は描くか迷ったのですが、パプアを『海外や途上国をあまり知らない父の視点』から描くことができる、貴重な機会だったので漫画にしました」

Q.お父さまがパプアニューギニアに行くことになったきっかけは、何だったのでしょうか。

パプア服部さん「私がパプアニューギニアに関わって7年以上になりますが、父はデジタルに疎いので、私が発信し続けていたSNSやYouTubeをほとんど見たことがありませんでした。『それなら実際に連れて行って、現地を見せよう』と思ったのがきっかけです」

Q.お父さまに、パプアニューギニアの現状について話をしたことはあったのでしょうか。

パプア服部さん「今まで何度も話したことはあるのですが、父は人の話を基本聞かないので、パプアの現状についてはほとんど知らない状態でした。それなのに『パプアに行ってみたい』と何度も言っていたので、おめでたい人だなあと思っていました」

Q.パプア服部さん自身は、パプアニューギニアの第一印象はいかがだったのでしょうか。

パプア服部さん「私はパプアが初めての海外でした。悪いうわさは聞いていたのですが、自分の目で判断したいと思って、事前情報はまったく調べなかったです。そのため、『途上国ってこんなものなのかな…』という印象でした。無知でよかったなと今は思います(笑)」

Q.お父さまは、パプアニューギニアでの滞在を楽しんでいましたか。

パプア服部さん「数日の滞在でしたが、楽しめたようです。ですが、また来たいか聞くと、あまり乗り気ではないようです(笑)。クセが強い国なので、一度来ると胸焼けを起こして、『1回で十分!』と感じる人は多い気がしています(笑)」

Q.今回の作品について、どのようなコメントが寄せられていますか。

パプア服部さん「パプアについてのコメントが来ると思っていたのですが、一番多かったのは『うちの家族も、人の話を聞かないんです!』という共感のコメントでした(笑)。思いがけず父の人柄がウケたようで面白かったです」

Q.創作活動で今後、取り組んでいきたいことを教えてください。

パプア服部さん「パプアニューギニアを知ってもらうことがこの漫画の目的ですが、最終的にはこの漫画を通して、途上国や海外に興味を持って日本を飛び出していく人が増えるといいなあと思っています。そのためにも面白い漫画を描いていきたいです」

(オトナンサー編集部)

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