ISSの高度を上昇させるロシアのプログレス補給船 NASAがリブースト時の画像を公開

こちらは、2025年8月14日にISS=国際宇宙ステーションで撮影された画像。中央に写っているのはロシアの補給船「Progress(プログレス)MS-30」で、左下に写っているISSロシア区画のサービスモジュール「Zvezda(ズベズダ)」に係留されています。

【▲ ISSのリブースト(軌道上昇)を行うロシアの補給船「Progress(プログレス)MS-30」。2025年8月14日撮影(Credit: NASA)】

Progressの後方には黄色っぽい輝きが見えていますが、これはISSのリブースト(軌道上昇)を行うために噴射されたエンジンの燃焼ガスです。

ロシアの国営宇宙企業Roscosmos(ロスコスモス)によると、この日、ISSではProgress MS-30のエンジンが647.3秒間噴射され、ISSの高度は1.7km上昇して416.7kmになりました。NASA=アメリカ航空宇宙局によると、このリブーストは2025年9月に打ち上げが予定されている「Progress MS-32」の到着に備えて実施されたということです。

ISSをはじめ、地球を周回する人工衛星や宇宙ステーションはわずかな大気の抵抗によって少しずつ減速し、高度が下がってしまいます。そこで、ISSでは補給船のエンジンを使用して速度を回復し、高度を上昇させるためのリブーストが度々行われています。

【▲ 2025年8月14日時点でISSに係留中の宇宙船と補給船を示したCGイメージ。Progress MS-30(NASAでの呼称はProgress 91)は向かって右側、ISSの後端に係留されている(Credit: NASA)】

ISSのリブーストはかつてアメリカの「Space Shuttle(スペースシャトル)」やヨーロッパの補給船「ATV」を使って行われたこともありますが、これらの退役以後は長らくProgressが担ってきました。

最近ではアメリカの補給船「Cygnus(シグナス)」でもリブーストが行われるようになった他に、同じくアメリカの補給船「Cargo Dragon(カーゴドラゴン)」による試験的なリブーストも行われています。

2025年8月25日にISSに到着した「CRS-33」ミッションのCargo Dragonは機体後部のトランクに独立した推進システムを搭載しており、2025年9月以降に複数回の実証試験が行われる予定です。

【▲ ISSのリブースト(軌道上昇)を行う補給船「Cygnus(シグナス)運用20号機」。2024年5月24日撮影(Credit: NASA)】

文/ソラノサキ 編集/sorae編集部

関連記事

参考文献・出典

関連記事: