代表練習後に広島の“吉報”喜んだGK大迫敬介、カップ戦日程問題に本音「嬉しい反面、複雑な気持ちがある」
GK大迫敬介(広島)
千葉市内で日本代表活動に励むGK大迫敬介(広島)は12日の練習後、所属先のサンフレッチェ広島のルヴァンカップ決勝進出の“吉報”を聞いた。その後、間もなく報道陣の取材に応じ、「嬉しいですね。僕はルヴァンカップには出ていないけど、チームの総力戦としてここまで来られたのは嬉しいです」と喜びを口にした。 この日は準決勝第2戦が行われたが、横浜FCと対戦した広島は第1戦で2-0のリードを奪っており、チームの突破を信じていたという大迫。「僕たちが勝ったことよりレイソルが勝ったんですよね」と驚いた様子だった。決勝の相手となる柏レイソル対川崎フロンターレ戦では、柏が第1戦の2点ビハインドを跳ね除け、第2戦で3点差をつける大逆転突破。大迫は「どっちが相手でも間違いなく強いのでいい準備をしたい」と話した。 広島は昨季のAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)に出場していたため、ルヴァン杯はプレーオフステージからの出場。プレーオフステージが6月、準々決勝が9月、準決勝が今月といずれも国際Aマッチウィークに開催されたため、日本代表の大迫は出場することができなかったが、チームはタイトルに王手をかけた。
そんな大迫不在の間、今季加入の29歳GKチョン・ミンギがゴールマウスを守り、躍進に導いてきた。大迫は「ミンギもそれ以外のキーパーもみんないい準備をしてきて、決勝まで来られたのはミンギにとっても自信になると思う。ここまできた以上は優勝して、チームとしてタイトルを取れるように頑張りたい」と控え守護神への感謝と11月1日の決勝への意気込みを語った。
もっとも、自身不在の間の国内カップ戦には複雑な思いもあった様子。「代表期間中に自分のチームがもちろん勝ち上がっているのは嬉しいけど、自分がいないチームが勝ち上がるのは嬉しい反面、複雑な気持ちがある。一番は自分がピッチに出て、チームを勝たせること。勝ち上がったチームに自分がいたかった思いは少なからずある」と本音も口にした。国際Aマッチウィーク期間中の公式戦開催をめぐっては、森保一監督が10日のパラグアイ戦前日会見で「代表活動とJ1の舞台と同等の戦いが重なるのは世界の中でもほとんどないと思う。サッカー主要国ではまずあり得ないということだと思う」と強い言葉で苦言を呈していた。
大迫は森保監督の発言について「もともと自分も思っていたし、スケジュールはこれからシーズン移行が進むなか、そこの工夫をしてもらえれば嬉しい」と同意。「もちろんACLもあって、他のところにルヴァン杯や天皇杯を移すともっと過密になるというデメリットはあると思うけど、そこをうまくスケジュールを組みながらやってもらえたら選手的にも嬉しい」と過密日程にも配慮しながら、改善を願った。 (取材・文 竹内達也)●2026ワールドカップ(W杯)北中米大会特集●ルヴァン杯2025特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中