高川学園の圧力に苦戦し、2点ビハインドも…前橋育英が3発逆転で初戦突破!

[7.26 インターハイ1回戦 前橋育英高 3-2 高川学園高 JヴィレッジP2]

 昨冬の全国王者が3発逆転勝ち!。令和7年度全国高校総体(インターハイ)男子サッカー競技1回戦が26日に行われ、昨年度選手権日本一の前橋育英高(群馬)が初戦を突破した。高川学園高(山口)と対戦した前橋育英は2点をリードされたものの、前半終了間際と後半立ち上がりに3連続ゴール。3-2で逆転勝ちを収めた。

 前橋育英は、昨年度の選手権で7年ぶり2度目の全国制覇。20回目の出場で、冬夏連覇のかかるインターハイ初戦の先発はGK南京佑(2年)、DF牧野奨(3年)、瀧口眞大(3年/U-17日本高校選抜)、市川劉星(3年)、久保遥夢(3年/U-18日本代表)、MF白井誠也(3年/U-17日本高校選抜)、平林尊琉(3年/U-17日本高校選抜候補)、柴野快仁(3年/U-17日本高校選抜)、竹ノ谷優駕主将(3年/U-17日本高校選抜)、瀬間飛結(2年)、FW大岡航未(3年)の11人だった。

 一方の高川学園は5年連続27回目の出場。選手権初戦での前年度優勝校・青森山田高(青森)戦勝利に続く王者撃破を目指した初戦の先発は、GK高城柊哉(3年)、DF香川総一郎(2年)、西尾慣(3年)、三嶋泰司(3年)、水田岬希(3年)、MF庄司志絆(3年)、濱本夏輝(3年)、矢野太陽(3年)、宮城太郎主将(3年)、FW大森風牙(3年/U-17日本高校選抜)、前永悠太(2年)だった。

 立ち上がりから高川学園が非常にアグレッシブな戦い。4分、中央から左へ動かし、矢野、大森が連続でシュートを狙う。だが、前橋育英はGK南とDF牧野が身体に当てて阻止。それでも5分、高川学園は矢野の左クロスのクリアに濱本が反応し、ダイレクトで右足を振り抜く。スーパーミドルがGK頭上を越えてネットに突き刺さり、先制した。  高川学園はその後も三嶋が相手の縦パスに厳しく行くなど各選手が厳しいチェックを繰り返し、空中戦で強さを発揮する。中でも濱本は、こぼれ球に頭から突っ込むなど奮闘。そして、奪ったボールをすぐに縦へ入れていく。前橋育英は抜群の高さを見せる久保と市川が相手の攻撃を跳ね返していたものの、攻守で相手の圧力を受ける中、落ち着きどころがなく、自分たちのリズムで試合を進めることができなかった。    それでも柴野や竹ノ谷がボールを引き出す回数を増やし、白井のラストパスなどで反撃する。だが28分、高川学園は左サイドの矢野がゴールキックにしようとしたDFと入れ替わってPAへ。カバーした前橋育英DFが足裏でタックルに行ったという判定で、高川学園にPKが与えられた。  高川学園はこのPKを主将の宮城が右足で決めて2-0とした。だが、前橋育英は失点から4分後の34分、右サイドの白井が仕掛け直す形で相手DFの前に潜り込んでPKを獲得。これを竹ノ谷が右足で左隅に決める。さらに35+4分、左の瀬間がワンツーでPAへ潜り込み、大岡、牧野が押し込もうとすると、最後は平林が右足ボレーをネットに突き刺した。  2-2とした前橋育英は、後半立ち上がりに試合をひっくり返す。大岡が上手く前方のスペースにボールを置くと、右足で巻いた形のコントロールショット。これを右隅に決め、逆転した。一方の高川学園はショートコーナーなどのセットプレーや前線で奮戦する大森を活用した攻撃で反撃。だが、相手の強度の高さや切り替えの早い守備の前に決定打まで持ち込むことができない。  一方の前橋育英は存在感を放つ柴野中心にショートパスやドリブルで相手の守りを剥がしてプレッシャーをかける。18分には平林がドリブルで左サイドを攻略して決定的なラストパス。その後もゴール前のシーンを増やしたが、高川学園はGK宮城やDF水田らの出足の良い守備を続けて4点目を許さない。

 そして、16分投入されたFW倉光章介(1年)が、宮城のパスからDFをかわして左足を振り抜く。35+1分にも宮城の好パスから倉光が対角の左足シュートを打ち込んだ。だが、わずかにゴール右へ。その後も高川学園はクロスまで持ち込んでいたが、相手の堅守から3点目を奪うことはできなかった。

 初戦突破を果たした前橋育英・山田耕介監督は、「0-2から逆転できたっていうのは、それなりに評価できるかなと思いますけど、(序盤は相手にペースを握られてしまったので、2回戦は)今日みたいなゲームにはならないように、我々のサッカーをもうちょっと最初から徹底してやるべきだと思います。相手どうのこうのじゃなくて」と語った。2回戦は高知中央高(高知)と対戦。立ち上がりから自分たちのサッカーを徹底し、勝つ。
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