イラン核開発巡り直接交渉開始、トランプ氏表明 イラン側は否定
[ワシントン 7日 ロイター] - トランプ米大統領は7日、イランの核開発計画を巡り直接交渉を開始すると明らかにした。一方、イランのアラグチ外相はオマーンで間接協議が行われると述べた。
ホワイトハウスで行われたイスラエルのネタニヤフ首相との会談に際し、記者団に対し「われわれはイランと直接交渉を行っており、すでに始まっている。12日に非常に重要な会議がある」と語った。
協議は極めてハイレベルなものになると述べたが、詳細は明らかにしなかった。協議の開催場所については明言を避けたが、合意が成立する可能性を示唆した。
誰もが合意成立を望んでいると思うと述べた上で、「イランが核兵器を保有することは許されない。もし交渉が成功しなければ、イランにとって非常に悪い日になるだろう」とし、「イランは大きな危険に陥る」と警告した。
これに対し、イランのアラグチ外相は間接的な高官級協議がオマーンで実施されるとⅩに投稿した。
トランプ氏の発言に先立ち、イラン外務省のバガエイ報道官は、間接交渉の提案に対する米国の反応を待っていると述べていた。イラン側の提案は寛大かつ責任感があり、名誉あるものだと主張した。
トランプ氏の発言後にロイターの取材に応じたイラン高官は「協議は直接行われず、オマーンが仲介する形になるだろう」と語った。
イラン国家安全保障最高評議会傘下のヌールニュースは、トランプ氏の直接交渉に関する発言について、「内外の世論に影響を与えることを意図とした心理作戦」との見方を示した。
また、別のイラン当局者は先週末、協議が長期化すればイスラエルが攻撃に踏み切る可能性があると指摘し、合意までの猶予は2カ月程度との認識を示した。
ネタニヤフ氏は、外交によって「リビアで行われたように完全な形で」イランの核兵器保有を阻止できるなら良いことだと語った。
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