【向井康二カメラ連載】蜷川実花さんと同じ年齢でスタート「なんで写真やりたかったの?」
hair & make up miura(JOUER) styling 渡邊奈央(Creative GUILD) costume NaNo Art/JOYEUX、HARE/アダストリア hair & make up[蜷川実花さん] 富澤ノボル
この記事の写真をすべて見るSnow Manの向井康二さんが第一線の写真家に撮影の神髄を学んでいく連載「向井康二が学ぶ白熱カメラレッスン」。本誌AERAの表紙フォトグラファー蜷川実花さんを先生にお迎えした2回目をお届けします。AERA 2025年7月28日号より。
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──お二人は同じくらいの年齢でカメラを始められています。
向井 え、そうなん?
蜷川 えー! いくつ?
向井 ガチで始めたのは……カメラ買ったん、小5やっけ?
蜷川 じゃ、ほんと同じくらいだ。でも私より早いわ。私、家のカメラだもん。
向井 あ、最初は僕も家のカメラ使ってて、自分のカメラほしいなって。やっぱお年玉をね、もらってたんで、いっぱい(笑)。
蜷川 いっぱい(笑)。
向井 何年か貯めたやつで、買ったんですよ。
蜷川 私も、お年玉で買った! 最初の一眼レフ。
向井 ですよね! 最初はもうキヤノンのレンズキットから。
蜷川 へええ! 私は中2だったかな? ミノルタのX-700っていうのを買ったんだけど。
向井 あー! いいですねえ。
蜷川 ズームレンズかな? ニーヨン70(24~70mm)みたいなやつ。仕事始めてからも、しばらくそれ1台でやってた(大笑)。
向井 えー!(笑)。すご! かっこいい。
蜷川 でも、なんでなんで? なんで写真やりたかったの?
向井 家族がね、写真好きで。おじいちゃんがまず、カメラめっちゃ持ってて。やから、カメラ触るのが好きで。で、お母さんが写真を撮ってくれるので、それでたぶん、始めたと思うんですよね。
蜷川 へえ! ジュニアには、いつから入ったんですか。
向井 ジュニアは小5ですね。
蜷川 じゃあ同じような時期なんだ? 9歳、10歳?
向井 ですね。10歳ぐらいです。
蜷川 じゃあ、向井くん、めっちゃ長いことやってるね、すごい!
向井 触ってない時期もありましたけど、もちろん。遊びでやってたぐらいですし。
蜷川 でもさ、小学生がお年玉で買うって、相当だよね?
向井 そうですね。初めて高級なものを自分で買ったのが、カメラなんですよ。
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向井 蜷川さんのカメラのきっかけはなんですか?
蜷川 私はね、家には普通のコンパクトカメラしかなくて。だからカメラのきっかけは、よくわかんないんだよね。でも、父が演出家で、母親が女優だったので、環境的に、何か私もクリエイティブなことをやりたいな、みたいなところがあって。
向井 そういう影響もありますよね。
蜷川 そう。そのなかで、写真って、撮ったらすぐ自己表現ができるじゃない? 当時はフィルムだからいまよりちょっとハードルは高いけど、表現したい欲求みたいなのをすごく簡単に満たしてくれる。例えば、油絵描くとかだったら、技術が必要じゃない?
向井 そうですよね。油絵はね。
蜷川 ダンス踊りたいとかも、大変じゃん? でも写真だったらすぐに自分がやりたいことがダイレクトにできると思って、家にあったカメラで撮りはじめたのが最初。いわゆる記念写真じゃない写真。バービーを鬼押出し園っていう溶岩に持っていって撮ったりしてたのが小5。
向井 やっぱり小5!
蜷川 うん。なにか表現したい、っていう、スペシャルなものが、写真だった。
向井 蜷川さん、もうそんときから大人な考えなんや……。僕はもう、機械が好きで。
蜷川 いや、だからたぶん向井くんのほうがカメラ詳しいよ。私、全然わかんないもん(笑)。
向井 いや、僕も、長年やってるけど、わからんことだらけです。カメラは、正直。
蜷川 でも絶対私より……って、自慢してもあれだけど(笑)、私はそんなに機材好きじゃないんですよ。ずっとそのミノルタ使ってたし、そのあとコンタックス買ったけど、35ミリ(レンズ)とマクロ(レンズ)だけでしばらく撮ってて(笑)。
向井 イチカメやん!(笑)
蜷川 大人になってやっと、50(ミリレンズ)もいいかしら、みたいになって。
向井 あー! ちょっとずつね。機材も増えて。
蜷川 そう、いまもそんなに機材多くないんじゃないかな。
撮影では、プロジェクターで画像を壁に映して背景にする、モノクロ写真に挑戦。「モノクロ楽しい、ひさしぶりに」という向井さんと、「じつは私、モノクロ好きなんですよ」という蜷川さんが、お互いに撮り・撮られる姿、蜷川さんが撮影する「フィルム・ノワールみたい」な「危険度高い」向井さんや、向井さんが撮影した蜷川さんの「主演ポスターみたい!」な写真など、AERA7月28日号でご覧ください。
また、現在配信中の主演ドラマに関連して、映像作品に関わる蜷川さんとだからこその、日本とタイのドラマ現場の違いに関するトークもお読みいただけます。
(編集部・伏見美雪)
にながわ・みか/写真を中心として、映画、映像、空間インスタレーションも多く手がける。木村伊兵衛写真賞ほか受賞多数。2016年から「AERA」表紙フォトグラファー。「さくらん」(07年)、「Dinerダイナー」(19年)をはじめ長編映画5作などを監督。個展「蜷川実花展 with EiM:彼岸の光、此岸の影」は25万人を動員。最新写真集に『Eternity in a Moment vol.1-3』
むかい・こうじ/1994年生まれ、奈良県出身。Snow Manのメンバーとして、2020年1月にCDデビュー。Snow Manの12thsingle「SERIOUS」発売中。個人として、主演ドラマ「Dating Game~口説いてもいいですか、ボス!?~」がタイで放送中、日本では映像配信サービスLeminoで配信中。10月31日、森崎ウィンとのW主演映画「(LOVE SONG)」公開
※AERA 2025年7月14日号より一部抜粋
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