1人退場後に耐えきれず3失点で決勝進出ならず…川崎F佐々木旭「自分たちで難しくしてしまった」
川崎Fは第1戦3-1勝利を活かせず準決勝敗退
[10.12 ルヴァン杯準決勝第2戦 柏 4-1 川崎F 三協F柏]
J1、そしてルヴァン杯準決勝と今季4度目の対戦となる柏レイソル戦を前に、川崎フロンターレのMF脇坂泰斗は、「立ち上がりにゴールを奪えているので、それをやり続けよう」とチームで共有していたという。実際、今季の3試合のすべて(△1-1、△4-4、○3-1)で、川崎Fが前半、後半の開始10分以内にゴールをあげている。そして、川崎Fの狙いは、この試合でも身を結んだ。
開始4分、FW伊藤達哉の右サイドのからのクロスに対して、柏DFに当たったボールがこぼれると、脇坂が右足を振り抜いてゴールへと沈めた。昨シーズンと今シーズン、J1で柏と対戦した全4試合で得点している脇坂。準決勝第1戦で得点はなかったが、第2戦で“柏キラー”ぶりを見せつけた。脇坂のゴールで2戦合計4-1と大きなアドンバンテージを得た川崎Fだが、前半のうちに1点を返されると、日本代表FW細谷真大をはじめ主力3選手を一挙投入された後半は、柏に主導権を握られ押し込まれる展開を強いられる。その流れのなかで、DFフィリップ・ウレモヴィッチの退場で残り30分以上を10人で戦うことに。直後に川崎Fは両WGのFW伊藤達哉とFWマルシーニョを下げて5-3-1へとシフト。長谷部茂利監督は守り切るための交代ではなかったことを強調する。
「(柏の)長所を消すために自分たちが立ち位置を少し変えて。1人少ないので、どれだけ自分たちがボールにプレッシャーをかけたとしても、そこからはがされてしまう可能性が高いので、それでボールを奪う。また、攻撃のところで、ワントップに対して自分たちが後ろから追い越していくようなプレーをしたかったんですけど、非常に厳しかった」 柏の猛攻を受ける形になってしまった川崎Fは、後半28分、32分の立て続けの失点で2戦合計4-4とされると、後半AT、細谷にゴールを許して、6年ぶりとなるルヴァン杯優勝への道は潰えた。 「押し込まれる展開になるのは仕方ない。相手も(得点を)取らないと(決勝に)上がれないですし。それでも焦れないでやろうっていうのは後半に入るときに話していて。ただ、1人少なくなってしまって、より自分たちで難しくしてしまった」不本意な試合展開をDF佐々木旭は、振り返った。
(取材・文 奥山典幸)●ルヴァン杯2025特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中