『ジージェネ エターナル』レビュー。アスナ・エルマリートのボイス実装に感涙。1ステージ最短5分と手軽でユニット開発はやっぱり楽しい【ビギニングガンダムの姿も】

 1998年に誕生してから、27年のあいだに30作以上ものシリーズ作を生み出し、ガンダムファンから愛されてきた『ジージェネレーション』(以下『ジージェネ』)シリーズ。前作の発売から6年の時が流れたいま、そのシリーズ最新作がスマホゲームとして登場する。その名も『SDガンダム ジージェネレーション エターナル』(以下、『ジージェネ エターナル』)。6年だ。気づけばアナベル・ガトーより3年も長く待っていた。
 『SDガンダム GGENERATION WARS』から本シリーズにハマり、つねづね「『ジージェネ』は遊べる図鑑だ」と主張している筆者は、発表時に大歓喜。配信日がいつになるのか気になって、公式Xに常時張り付いていたところ、製品版を先行体験できる機会が舞い込んできたので、感想を交えて紹介していこう。
 『ジージェネ エターナル』はバンダイナムコエンターテインメントがお届けする、ガンダム歴代作品の中から好きな機体(ユニット)やキャラクターを集めて自分だけの部隊を編成し、ガンダムシリーズの物語を追体験できる戦略シミュレーションゲーム。家庭用機で発売された歴代の『ジージェネ』シリーズの特徴である、強化・開発・編成といった要素をそのままに、スマートフォンアプリ向けに最適化されたゲーム体験が特徴となっている。配信日は未定だ。
過去作に登場していない“シャア専用ザクI”や“ビギニングガンダム”の姿も確認できた。
 先ほど「『ジージェネ』
は遊べる図鑑」と書いたが、それは冗談ではない。本シリーズはアニメに登場しないユニットやキャラクターも多数収録。“ガンダムシリーズの物語を追体験”というコンセプトにより、自分の知らない作品の物語もゼロから楽しめるのだ。

 基本プレイは無料なので、手軽にガンダムシリーズの作品に触れられる本作。ガンダムをまったく知らない方にもぜひプレイしていただきたいところ。だが、なかには戦略シミュレーションゲームをあまり遊んだことがなく、難しそうだと感じる方もいるだろう。

 そんな方も安心してほしい。タイトル画面から遷移し、美麗なオープニングムービーを見るや否や、ゲームの基本である戦闘要素を丁寧に教えてくれるチュートリアルがすぐ始まるからだ。『ジージェネ』シリーズが好きな筆者だからかもしれないが、チュートリアルに登場するユニットは敵味方全員登場作品がバラバラ。すごく「『ジージェネ』だ……!」とガッツポーズしたくなるほど。
 しかも、内容は戦闘を行ううえで必要な最低限の情報のみというのがありがたい。すぐにゲーム本編に入り、詳しい仕様や要素は別途チュートリアル用のモードで学べばオーケー。戦略シミュレーションゲーム初心者でもとっつきやすいうえ、時間にして4分程度なのでシリーズ経験者が数十分も拘束されてイライラする……ということもない。
 その後は『機動戦士ガンダム』のステージをプレイしながら、より細かい本作のシステムを学んでいく。ステージのクリアー目標である作戦目標や敵ユニットを獲得できる鹵獲要素など、シリーズ経験者にはおなじみの内容も多いが、各ステージ1~2程度の作戦目標で構成され、ひとつのステージにかかる時間が5分から15分程度と家庭用版と比べて大幅に短縮されている。鹵獲は特定のユニットを倒したときに一定確率で発生するなど、従来の作品とは少し仕様が異なっていた。
撃破されたユニットは消滅しない。経験値はステージクリアー時に全員に配布される。これらの仕様は今作ならでは。
 ほかにも、一定時間経過することでステージを遊ぶために必要なAPや各種アイテムを獲得してくる“戦艦巡行”や、依頼を達成することでアイテムを入手できる“キャラリクエスト”など、アプリゲームならではの新要素が追加されていた。
 プレイヤーが遊べるステージは大きく分けて“メインステージ”、“イベント”、“強化育成ステージ”、“エターナルロード”の4つあり、ステージ自体も本作ならではの仕様が盛り込まれていた。ひとつずつ紹介しよう。
 “メインステージ”は『ジージェネ』シリーズにおけるシチュエーションツアーのようなもの。各作品のストーリーに自分が作成した部隊をふたつ配置し、シナリオを追体験しながら戦闘を行っていく。部隊は対象ステージの時代に存在するユニット&キャラクターしか編成できない“シリーズ部隊”と制限のない“フリー部隊”の2種類。ちなみに戦艦ユニットは存在せず、従来作のオプションパーツに似た“サポーター”という要素に置き換わっている。これにより、バフや戦闘中に役立つスキルを使用可能。
 一部メインステージの難度はHARD。難しいだけでなく、特定の行動を行うことで発生するシークレットバトルなる要素が存在する。高レアリティのユニットが登場するので鹵獲チャンスがあるうえに、シークレットバトル初回クリアー時にはSSRクラスのユニットを必ず入手可能だ。従来作には他シリーズのユニットや追加ユニットが乱入してくる要素があった。これをそのまま適用させるのではなく、ステージ攻略の手軽さを追求するためにHARDステージだけに実装した形だろう。
 筆者がプレイした時点では、“イベント”は“戦術訓練”しか実装されていなかった。これは戦闘に関する細かい仕様を実戦形式で確認できるというもの。今後、期間限定のイベントステージが追加されるはずなので、楽しみにしておきたい。
 “強化育成ステージ”は従来作のスペシャルステージを想起させる稼ぎステージだ。ゲーム内通貨“CAPITAL”、ユニット育成用アイテム、キャラクター育成用アイテム、サポーター育成用アイテムの4タイプに分かれており、それぞれ難易度の異なる5つのステージで構成されている。各タイプ1日3回まで出撃でき、クリアーすると難易度に対応した報酬がもらえる形となっていた。
 “エターナルロード”はいわゆる高難度ステージ。特定のシリーズ作品のユニットしか編成できない部隊で挑戦しなければならず、ユニットは獲得できないがガシャなどに使用できるダイヤや育成用アイテムが手に入る。似たような高難度ステージであるメインステージのHARDステージとうまく差別化されていた。
 ステージに挑戦する際に便利な機能も用意されていた。オートモードや演出倍速機能、ステージごとに1日3回だけ戦闘を飛ばして報酬だけ獲得できるスキップ機能など。スマホゲームでおなじみのシステムをうまく活用し、ストレスを軽減してくれるのはありがたい。 プレイしているとステージを遊ぶために必要なAPがあり余るので、正直メインステージだけでもスキップを無制限にしてほしいと感じる部分はあった。とはいえ、推奨戦闘力以上の部隊を編成してオートモードと倍速機能を使えば、いっさい操作せずにクリアーできたので、好みの問題かもしれない。
 上の動画や公式生放送でご存じの方も多いかもしれないが、本作にはメジャーマイナー問わず多数のユニットが参戦している。開発や鹵獲など無課金でも手に入るユニットとガシャから登場するユニット(※)の2種類が存在。筆者の主観ではあるが、それぞれメジャー機もマイナー機もほどよくブレンドされていた。
※固有の呼びかたがないので、本記事では前者を“開発で入手できるユニット”、後者を“ガシャで入手できるユニット”と呼ぶ。
開発で入手できるユニットとして“ジオング”や“ガンバレルダガー”が、ガシャで入手できるユニットには“ライジングフリーダムガンダム”や“ドム・バインニヒツ”などが参戦している。
作品ごとに設定されている“開発経路図”と呼ばれる図面をたどってユニットを作成していく。
 “ストライカー・カスタム”や“ネーデルガンダム”、“アルマジロ”など、ジージェネシリーズへの参戦が久しぶりのユニットや、そもそもシリーズに登場したのは初ではないかというユニットも多数確認できた。ちなみに、キャラクターは“デフ・スタリオン”や“イレイ・ハル”などの姿もあった。
前作に引き続き、誰しもが最初は「いってんご がんだむ」と読み間違える“1.5ガンダム”(あいずがんだむ)も参戦。
 ユニットはそれ自体が魅力的で、戦闘中に流れるムービーにも非常に力が入っている。ガシャ、開発ユニットを問わず見応えのあるものとなっていた。加えて、MAP戦闘時(従来の簡易戦闘に値する要素)はすごい。これまではエフェクトとダメージ数が入る程度の簡易的な戦闘シーンという印象だったが、今作はぬるぬる動くようになっている。
 また、ガシャ、開発で入手できるユニットの戦闘能力の違いもあまりなく、単純に入手方法が違うだけという印象も受けた。とはいえ、これは現時点での話。サービスが続けばもっと差別化が図られていく可能性もある。
開発ユニットの“G-3ガンダム”とガシャユニットの“ガンダム2号機前期型”の最終強化時の比較。各種パラメータにあまり差はない。

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 1998年に誕生してから、27年のあいだに30作以上ものシリーズ作を生み出し、ガンダムファンから愛されてきた『ジージェネレーション』(以下『ジージェネ』)シリーズ。前作の発売から6年の時が流れたいま、そのシリーズ最新作がスマホゲームとして登場する。その名も『SDガンダム ジージェネレーション エターナル』(以下、『ジージェネ エターナル』)。6年だ。気づけばアナベル・ガトーより3年も長く待っていた。
 『SDガンダム GGENERATION WARS』から本シリーズにハマり、つねづね「『ジージェネ』は遊べる図鑑だ」と主張している筆者は、発表時に大歓喜。配信日がいつになるのか気になって、公式Xに常時張り付いていたところ、製品版を先行体験できる機会が舞い込んできたので、感想を交えて紹介していこう。
 『ジージェネ エターナル』はバンダイナムコエンターテインメントがお届けする、ガンダム歴代作品の中から好きな機体(ユニット)やキャラクターを集めて自分だけの部隊を編成し、ガンダムシリーズの物語を追体験できる戦略シミュレーションゲーム。家庭用機で発売された歴代の『ジージェネ』シリーズの特徴である、強化・開発・編成といった要素をそのままに、スマートフォンアプリ向けに最適化されたゲーム体験が特徴となっている。配信日は未定だ。
過去作に登場していない“シャア専用ザクI”や“ビギニングガンダム”の姿も確認できた。
 先ほど「『ジージェネ』
は遊べる図鑑」と書いたが、それは冗談ではない。本シリーズはアニメに登場しないユニットやキャラクターも多数収録。“ガンダムシリーズの物語を追体験”というコンセプトにより、自分の知らない作品の物語もゼロから楽しめるのだ。

 基本プレイは無料なので、手軽にガンダムシリーズの作品に触れられる本作。ガンダムをまったく知らない方にもぜひプレイしていただきたいところ。だが、なかには戦略シミュレーションゲームをあまり遊んだことがなく、難しそうだと感じる方もいるだろう。

 そんな方も安心してほしい。タイトル画面から遷移し、美麗なオープニングムービーを見るや否や、ゲームの基本である戦闘要素を丁寧に教えてくれるチュートリアルがすぐ始まるからだ。『ジージェネ』シリーズが好きな筆者だからかもしれないが、チュートリアルに登場するユニットは敵味方全員登場作品がバラバラ。すごく「『ジージェネ』だ……!」とガッツポーズしたくなるほど。
 しかも、内容は戦闘を行ううえで必要な最低限の情報のみというのがありがたい。すぐにゲーム本編に入り、詳しい仕様や要素は別途チュートリアル用のモードで学べばオーケー。戦略シミュレーションゲーム初心者でもとっつきやすいうえ、時間にして4分程度なのでシリーズ経験者が数十分も拘束されてイライラする……ということもない。
 その後は『機動戦士ガンダム』のステージをプレイしながら、より細かい本作のシステムを学んでいく。ステージのクリアー目標である作戦目標や敵ユニットを獲得できる鹵獲要素など、シリーズ経験者にはおなじみの内容も多いが、各ステージ1~2程度の作戦目標で構成され、ひとつのステージにかかる時間が5分から15分程度と家庭用版と比べて大幅に短縮されている。鹵獲は特定のユニットを倒したときに一定確率で発生するなど、従来の作品とは少し仕様が異なっていた。
撃破されたユニットは消滅しない。経験値はステージクリアー時に全員に配布される。これらの仕様は今作ならでは。
 ほかにも、一定時間経過することでステージを遊ぶために必要なAPや各種アイテムを獲得してくる“戦艦巡行”や、依頼を達成することでアイテムを入手できる“キャラリクエスト”など、アプリゲームならではの新要素が追加されていた。
 プレイヤーが遊べるステージは大きく分けて“メインステージ”、“イベント”、“強化育成ステージ”、“エターナルロード”の4つあり、ステージ自体も本作ならではの仕様が盛り込まれていた。ひとつずつ紹介しよう。
 “メインステージ”は『ジージェネ』シリーズにおけるシチュエーションツアーのようなもの。各作品のストーリーに自分が作成した部隊をふたつ配置し、シナリオを追体験しながら戦闘を行っていく。部隊は対象ステージの時代に存在するユニット&キャラクターしか編成できない“シリーズ部隊”と制限のない“フリー部隊”の2種類。ちなみに戦艦ユニットは存在せず、従来作のオプションパーツに似た“サポーター”という要素に置き換わっている。これにより、バフや戦闘中に役立つスキルを使用可能。
 一部メインステージの難度はHARD。難しいだけでなく、特定の行動を行うことで発生するシークレットバトルなる要素が存在する。高レアリティのユニットが登場するので鹵獲チャンスがあるうえに、シークレットバトル初回クリアー時にはSSRクラスのユニットを必ず入手可能だ。従来作には他シリーズのユニットや追加ユニットが乱入してくる要素があった。これをそのまま適用させるのではなく、ステージ攻略の手軽さを追求するためにHARDステージだけに実装した形だろう。
 筆者がプレイした時点では、“イベント”は“戦術訓練”しか実装されていなかった。これは戦闘に関する細かい仕様を実戦形式で確認できるというもの。今後、期間限定のイベントステージが追加されるはずなので、楽しみにしておきたい。
 “強化育成ステージ”は従来作のスペシャルステージを想起させる稼ぎステージだ。ゲーム内通貨“CAPITAL”、ユニット育成用アイテム、キャラクター育成用アイテム、サポーター育成用アイテムの4タイプに分かれており、それぞれ難易度の異なる5つのステージで構成されている。各タイプ1日3回まで出撃でき、クリアーすると難易度に対応した報酬がもらえる形となっていた。
 “エターナルロード”はいわゆる高難度ステージ。特定のシリーズ作品のユニットしか編成できない部隊で挑戦しなければならず、ユニットは獲得できないがガシャなどに使用できるダイヤや育成用アイテムが手に入る。似たような高難度ステージであるメインステージのHARDステージとうまく差別化されていた。
 ステージに挑戦する際に便利な機能も用意されていた。オートモードや演出倍速機能、ステージごとに1日3回だけ戦闘を飛ばして報酬だけ獲得できるスキップ機能など。スマホゲームでおなじみのシステムをうまく活用し、ストレスを軽減してくれるのはありがたい。 プレイしているとステージを遊ぶために必要なAPがあり余るので、正直メインステージだけでもスキップを無制限にしてほしいと感じる部分はあった。とはいえ、推奨戦闘力以上の部隊を編成してオートモードと倍速機能を使えば、いっさい操作せずにクリアーできたので、好みの問題かもしれない。
 上の動画や公式生放送でご存じの方も多いかもしれないが、本作にはメジャーマイナー問わず多数のユニットが参戦している。開発や鹵獲など無課金でも手に入るユニットとガシャから登場するユニット(※)の2種類が存在。筆者の主観ではあるが、それぞれメジャー機もマイナー機もほどよくブレンドされていた。
※固有の呼びかたがないので、本記事では前者を“開発で入手できるユニット”、後者を“ガシャで入手できるユニット”と呼ぶ。
開発で入手できるユニットとして“ジオング”や“ガンバレルダガー”が、ガシャで入手できるユニットには“ライジングフリーダムガンダム”や“ドム・バインニヒツ”などが参戦している。
作品ごとに設定されている“開発経路図”と呼ばれる図面をたどってユニットを作成していく。
 “ストライカー・カスタム”や“ネーデルガンダム”、“アルマジロ”など、ジージェネシリーズへの参戦が久しぶりのユニットや、そもそもシリーズに登場したのは初ではないかというユニットも多数確認できた。ちなみに、キャラクターは“デフ・スタリオン”や“イレイ・ハル”などの姿もあった。
前作に引き続き、誰しもが最初は「いってんご がんだむ」と読み間違える“1.5ガンダム”(あいずがんだむ)も参戦。
 ユニットはそれ自体が魅力的で、戦闘中に流れるムービーにも非常に力が入っている。ガシャ、開発ユニットを問わず見応えのあるものとなっていた。加えて、MAP戦闘時(従来の簡易戦闘に値する要素)はすごい。これまではエフェクトとダメージ数が入る程度の簡易的な戦闘シーンという印象だったが、今作はぬるぬる動くようになっている。
 また、ガシャ、開発で入手できるユニットの戦闘能力の違いもあまりなく、単純に入手方法が違うだけという印象も受けた。とはいえ、これは現時点での話。サービスが続けばもっと差別化が図られていく可能性もある。
開発ユニットの“G-3ガンダム”とガシャユニットの“ガンダム2号機前期型”の最終強化時の比較。各種パラメータにあまり差はない。

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