花粉症調査 3割が事前に対策 最も対策意識が高いのは徳島県

2025/03/12 12:45 ウェザーニュース

春の花粉シーズン真っ最中、つらい日々を過ごしている方も多い時期です。ウェザーニュースは花粉症の発症率や対策の実態を調査し、その結果を発表しました。

» あわせて読む:花粉症調査20252人に1人以上が花粉症、20代までの発症が最多

「花粉対策いつからしてる?」と質問し、「症状が出てから」「飛散開始前」「アレルゲン免疫療法で年単位」「何もしない・花粉症ではない」から選択していただきました(10,379人が回答)。事前に対策している割合(「飛散開始前」と「アレルゲン免疫療法で年単位」の合計)に注目し、分析しました。都道府県別にみると、最も対策意識が高いのは徳島県で44%、2位は静岡県と広島県で39%、4位は埼玉県と山梨県と愛媛県で38%でした。全国平均の32%を超える県は、関東甲信や西日本の太平洋側に集中していることがわかりました。一方、事前対策に力を入れていないのは、北海道や北陸、山陰など日本海側の地域が目立つ結果となりました。

都道府県ランキング

男女別にみると、事前に対策している割合は男性が29%、女性が39%と、男性よりも女性の方が事前対策をする方が多くなりました。「あなたは花粉症ですか?」と質問し、「花粉症です」と回答した割合を男女別にみると、男性が56%、女性が63%と、花粉症の発症率は女性の方の割合が多くなりました。

この発症率の差が事前対策への意識の差につながっていると考えられます。

マスクやメガネなどの対策グッズの他に、花粉症の治療(対症療法または免疫療法)を行っているか調査しました。【1】対症療法抗ヒスタミン薬の内服や鼻噴霧用ステロイド薬などを使って、出てくる症状を抑えます。【2】免疫療法(アレルゲン免疫療法)

アレルゲン(抗原)を少量体内に入れることでアレルギー反応を和らげるもので、治療には数年かかります。

「花粉症の治療をしている?」と質問したところ、10,235人からの回答がありました。「花粉症ではない」を除くと、「はい(対処療法)」は37%、「はい(アレルゲン免疫療法)」は4%に留まりました。最も多いのは「いいえ」で、花粉症の2人に1人以上が特に治療を行っていないことがわかりました。

「いいえ」と回答した方のコメントをみると、『軽度なのでマスクや目薬などで対処』『年々治ってきたので治療しなくてよくなりました。』と、症状の重さで治療するかしないかの差が出ているようでした。

「花粉症対策にかける費用は?」と質問したところ、7,410人からの回答がありました。全国平均で1,899円となり、西日本や東日本で花粉が大量飛散した2023年と比較すると391円減少しました。

今回調査を実施した3月2日はスギ花粉の飛散が本格化し始めたタイミングだったため、今後シーズン終わりにかけて対策費用が増加すると考えられます。

都道府県別にみると、ランキング上位には関東周辺や中国・四国が多く入っています。1位は徳島県で2,710円でした。2位は愛媛県、3位は群馬県、4位は山梨県と続きます。東京都は10位、大阪府は25位、愛知県は21位でした。一方、北陸、北日本の日本海側は対策費用が少なめです。最もお金をかけないのは北海道の738円で、1位徳島県との差は1,972円となりました。

この結果は、本記事で最初に触れた「花粉対策いつからしてる?」の結果とエリアが似ており、事前の対策に力を入れる地域ではその分、対策費用もかさんでいることが伺えます。

調査概要「花粉対策いつからしてる?」質問:「花粉対策いつからしてる?」回答項目:症状が出てから/飛散開始前/アレルゲン免疫療法で年単位/何もしない・花粉症ではない調査日:2025年3月1日

回答者数:10,379人

調査概要「あなたは花粉症ですか?」質問:「あなたは花粉症ですか?」回答項目:花粉症ではない/花粉症です調査日:2025年2月26日

回答者数:11,779人

調査概要「花粉症の治療をしている?」質問:「花粉症の治療をしている?」回答項目:はい(対症療法)/はい(アレルゲン免疫療法)/いいえ/花粉症ではない調査日:2025年3月6日

回答者数:10,235人

調査概要「花粉症対策にかける費用は?」質問:「花粉症対策にかける費用は?」回答項目:0円~10000円の500円単位で集計調査日:2025年3月2日

回答者数:8,477人

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