日経平均は4万円台視野、決算受けた物色で値固め=来週の東京株式市場

 1月31日、来週の東京株式市場で日経平均は、4万円台の値固めが予想されている。写真は2020年10月、都内の東京証券取引所前で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

[東京 31日 ロイター] - 来週の東京株式市場で日経平均は、4万円台を視野に値固めの展開が予想されている。企業の決算発表が本格化する中、業績見通しの上方修正や自社株買いなどの株主還元策が発表されれば、個別物色が活発になり指数を押し上げそうだ。一方で、トランプ米大統領の発言に対して神経質な状況は続くとみられているほか、為替の円高が一段と進んだ場合は株価の上値を抑える可能性がある。

日経平均の予想レンジは3万9300円―4万0500円。

来週は、村田製作所(6981.T), opens new tab、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T), opens new tab、三菱重工業(7011.T), opens new tab、任天堂(7974.T), opens new tab、トヨタ自動車(7203.T), opens new tabなど主要企業の決算発表が相次ぐ。岡地証券の投資情報室長、森裕恭氏は「これまで出てきた企業の決算は、期待より上振れている印象。決算と同時に自社株買いを発表する流れも継続しており、来週は個別物色が日本株全体を押し上げていくのではないか」とみている。

また、月初の週で小売り企業の月次統計が公表される予定で、森氏は「インバウンドの増加で内容は良好だとみられ、百貨店などにも買いが入りそうだ」と指摘する。

日経平均は年明け以降、4万円台に乗せては押し戻されてきたため、同水準をしっかりと維持できるかが焦点となりそうだ。

一方、トランプ大統領の発言に一喜一憂するムードは続く見通し。関税強化などの材料が出た場合は、株の売りを誘う可能性があるという。なかのアセットマネジメントのチーフポートフォリオマネージャー・山本潤氏は「足元のドル/円はやや円高方向に振れており、一段と円高が進行した場合は株価の上値を抑えられそうだ」と話した。

半導体などハイテク関連株の急落の要因となった中国の新興企業、ディープシークを 巡っては、材料を消化しきれていないとの見方もある。市場では「ハイテク関連銘柄はまだ不安定な値動きが続くのではないか」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。

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