「仕事ができる人」と「仕事ができない人」、新しいものにすぐ飛びつくのはどっち?(ダイヤモンド・オンライン)

 生成AIのような新しいテクノロジーに“ミーハー”に飛びつく姿勢こそ、大人の学びを進化させる最強の武器になる。そう語るのは、大人の学びの第一人者・中原淳氏だ。迷ったら「まずは触ってみる」という精神を大切に、学びで未来を切り拓くためのヒントを探る。※本稿は、中原淳ほか『学びをやめない生き方入門』(テオリア)の一部を抜粋・編集したものです。 【この記事の画像を見る】 ● 便利ツールには素直に乗っかって あえてミーハーになってみよう [セルフチェックの対応項目] □新しいソフトウェアや機器は比較的すぐに試してみる □SNSで自ら発信したり、ネットワークを広げたりしている □学びのなかで積極的にデジタルツールを使っている □オンライン学習サービスを使って自主的に学んでいる(eラーニングなど)  人生における満足感と仕事における充実感を同時に実現している人は、いったいどんなふうに学んでいるのか?  それに対する答えのひとつが、この「ミーハーする」です。  「ミーハー」とは、「新たなものに飛びつく態度」を表す俗語で、しばしば、そういう軽々しい行動を取る人を揶揄する(=バカにする)ときに使われます。  しかし、本記事はこうした態度を肯定的に捉えており、「ミーハーする」には全面的にポジティブな意味を込めています。  私たちの調査では、よりよく学べている人ほど、セルフチェックの項目に挙げたような傾向が見られました。  この質問項目からもわかるとおり、「ミーハーする」とは、新しいテクノロジーを気軽に試し、便利なツールやサービス、デバイスなどを積極的に活用しながら、学びの輪を広げていく姿勢を指しています。  「ミーハーする学び」に抵抗を感じる人もいると思います。  しかし社会は、新しいテクノロジーの登場と、それに対する「懐疑や抵抗」の歴史を、つねに繰り返しながら発展してきたことを忘れてはいけません。

 たとえば、電卓が一般に普及したとき、学校での使用をめぐって論争がありました。  要するに、「電卓を使うと、数学の能力が落ちるのではないか」といった懐疑論が生まれたのです。  しかし、いまとなっては「電卓を使ったせいで数学ができなくなった」という話を、私たちは耳にしません。  また、インターネットが登場した当初も、「あんなものはマニアのおもちゃでしかないから、すぐ廃れる」「紙の資料があれば十分」などと軽視する声が多かったものです。  しかし、いまでは、インターネットを活用しないビジネスは、ほぼ存在しないくらい不可欠なものになっています。 ● 警戒心は学びを生まない 迷ったら、試す!の鉄則  生成AIのような新たなテクノロジーにも、同じことが言えるでしょう。  AIによる文章生成や画像生成の技術が急速に発展し、多くの人がその可能性に注目する一方で、「人々の創造性を損なうのでは?」「データ保護の信頼性は大丈夫?」といった懸念の声も上がっています。  こうした新技術に対する肯定と否定のせめぎ合いは、時代が変わるたびに必ず繰り返されるものです。  新しいテクノロジーに対して抵抗感が生まれる理由の1つは、「これまでのやり方へのこだわり」でしょう。  長年培ってきたスキルや経験が、新テクノロジーによって陳腐化するのではないかという恐れが、「変化を受け入れたくない」という感情につながってしまうのです。  もう1つの理由としては、「未知のものに対する警戒心」があります。  新しいツールや技術に慣れていない人のなかには、「いまのままで十分では?」という心理が生まれ、積極的に試そうという気持ちが湧きづらくなります。  また、そもそも新しいものを取り入れるには学習コストがかかるため、「いまさらゼロから覚えるのは面倒だな……」という感情が働くこともあるでしょう。  しかし、過去の事例が示すように、新しいテクノロジーはやがて当たり前のものになり、学びや仕事の方法そのものを大きく変えていくことがほとんどです。

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