“3点差”からの劇的大逆転! 柏が2戦合計5-4で川崎Fを下して5年ぶりファイナルへ!!

[10.12 ルヴァン杯準決勝第2戦 柏 4-1 川崎F 三協F柏]

 12日、ルヴァン杯準々決勝第2戦が行われ、三協フロンテア柏スタジアムで柏レイソル川崎フロンターレが対戦。MF脇坂泰斗のゴールで川崎Fが先制するも、FW垣田裕暉のゴールで同点に。川崎Fが10人となった後半にはMF仲間隼斗とFW細谷真大が追撃弾。さらに後半ATに細谷が決勝点をあげて、2戦合計5-4、柏が広島との決勝戦へ駒を進めた。

 1-3で落とした8日の第1戦から、柏は先発4選手を変更。出場停止明けのMF中川敦瑛が復帰し、東洋大学在学中のMF山之内佑成がJ初先発したほか、DF三丸拡が公式戦4試合ぶり、MF戸嶋祥郎が公式戦12試合ぶりにスタメンへ名を連ねた。

 対する川崎Fは第1戦の先発メンバーから1選手を入れ替えて、開始6分で負傷交代したDF三浦颯太に代わって入ったDF田邉秀斗が引き続き出場。第1戦でチーム3点目を奪い、公式戦11試合で11ゴール中のFW伊藤達哉は右WGに入った。[スタメン&布陣]

 早い時間帯で試合は動いた。前半4分、右サイドでボールを持った伊藤が中央に入れると混戦になったところを脇坂が蹴り込んで川崎Fが先制に成功する。

 ボールを握ろうとする柏に対して川崎Fはカウンターで応戦。前半10分には中盤でボールを奪ってショートカウンターを発動させると、FWエリソンが左足でフィニッシュまで持ち込むも、シュートはゴール左へとそれてしまった。

 ボールを保持する時間をのばす柏は、前半16分に山ノ内の突破からクロスをおさめた垣田が、20分にはFW小泉佳穂のサイドチェンジからカットインしたDFジエゴが、それぞれシュートを放つも枠をとらえることはできなかった。

 それでも柏は26分、高い位置でボールを取り返し、小泉のスルーパスから山之内の鋭いクロスにニアサイドで垣田が合わせる。垣田の大会5ゴール目で柏がスコアを1-1とした。

 前半終了間際には、DFファン・ウェルメスケルケン・際のMF小屋松知哉へのファウルに対して退場の確認でVARが介入、今村義朗主審のオンフィールドレビューの末に、ファン・ウェルメスケルケンへイエローカードが提示された。

 2点が必要な柏は、ハーフタイムに3枚替え。垣田、DF馬場晴也、DF犬飼智也を下げて、細谷、DF原田亘、古賀を投入した。後半立ち上がりは柏が押し込む展開が続く。9分、細谷がDFラインの背後に抜け出そうとしたところを、DFフィリップ・ウレモヴィッチがPAの外で倒してしまう。VARが介入し、オンフィールドレビューの結果、今村主審はイエローカードからレッドカードへと判定を変更。10人での戦いを強いられることになった川崎Fは、直後に伊藤とFWマルシーニョの両WGに代えて、DF土屋櫂大とDF神橋良汰を送り込み、土屋と神橋をCBに入れた5-3-1へとシフトした。

 攻勢をかける柏は、ジエゴに代えて仲間を投入、仲間をシャドー、小屋松を左WBにまわした。26分には、MF中川敦瑛のスルーパスから細谷が決定機を迎えたが、GKチョン・ソンリョンのビッグセーブにあう。続く28分、仲間がPA内から左足でニアサイドを抜いてゴールネットを揺らす。柏が2戦合計3-4と1点差につめよる。

 直後に川崎Fは、エリソンとMF山本悠樹を下げて、FWラザル・ロマニッチとMF橘田健人を入れる。勢いが衰えない柏は32分、仲間のクロスを細谷がヘディングで合わせて、2戦合計4-4。柏が試合を振り出しに戻す。

 38分、足が痛んでいる仕草を見せていた田邉を下げてMF家長昭博を入れた川崎Fは、橘田を左WB、家長を中盤に配した。

 11分に及んだ後半AT2分、試合が決する。細谷のシュートがゴールネットを揺らし、柏が第2戦を4-1で勝利。この結果、2戦合計5-4となり、柏が2020年以来5シーズンぶりの決勝進出。11月1日に国立競技場で行われる決勝で、広島と激突する。 (取材・文 奥山典幸)●ルヴァン杯2025特集▶話題沸騰!『ヤーレンズの一生ボケても怒られないサッカーの話』好評配信中

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