【虎将トーク②完】阪神・藤川監督「大変なのよ。みなさんの前に出せるようにするまでの作業」「ここからは心の安定」野球観披露

練習を見守る阪神・藤川球児監督=甲子園球場(撮影・林俊志)

阪神が24日、リーグ戦再開に向けて、甲子園で全体練習。藤川球児監督(44)の主な一問一答は以下の通り。

ーー右のリリーフは前半戦で整備したいか

「駒が増やせるのか、減ってくるのかということは、ギリギリでしょうね。大事な21試合なので。駒を増やすほど、手駒の選手たちがいないので、ほとんどが故障なので。いる選手たちに頑張ってもらう、と。そこに尽きるんじゃないですかね。まあ、仕事ですね。新聞には難しい仕事かも。バーンッと派手にはならないから。人、ヒューマンに当たらないから」

ーーネルソンは状態が上がってきた、と話していた

「大変なのよ。みなさんの前に出せるようにするまでの作業は大変で。(22日のソフトバンク戦は)及川が2連投中だったこともあるし、富田も投げたけど、21試合のこっちを見ていたので富田を行かせてみたけど、柳町という選手と最後の中村選手、2人とも初球でど真ん中に、全然違うところに投げるということは、彼らが戦術として勉強しなければいけない。彼自身が覚えるとともに、チーム全体の、一番上の選手から一番若い選手までが、それを同時に頭に吸収しなければいけないので、入れ替えは起こりますよ。勝負どころでそういうボールが出るということはやっぱり、ここの舞台では『それができる選手が1軍にいるんだよ』ということを示さなければいけないので」

ーーネルソンの起用にはメドが立ったか

「あのね、みなさんが良いと言うと、大体ダメになるから。世の中がそうなの。いいものが続くと、次は少し悪くなって、みんな勉強をして次にいくんだけれども、いいものだけを扱うと、そう見える。多分普通です。ネルソンは元々普通です。まずは1年間、走り切ることじゃないですか。だから桐敷はここにいる。走り切ったことがある選手は悪くても立ち上がる術、データを持っているので、利用してそのタイミングで投げればいい結果は出やすい、ということ」

(さらに続けて)

「高寺にしたって豊田にしたって、やりきらないと次が見えないんですよね。湯浅に関しては、去年まで投げられなかったから、これを考えれば幸せだ、と。その幸せとチームの幸せが同調するのか、と言われると難しい。だから僕はいつも、ほかの選手と同じだ、と言っている」

(自ら)

「ここからは心の安定でしょうね」

―感情面

「秋季キャンプに行ったメンバーはよく分かっていますね。『没頭するよ』というキャンプを送ったのは、感情の起伏を出さないシーズンを送る、と。投手なら才木と湯浅、野手なら森下。(安芸に)行っていない選手は感情の起伏が大きい。ファンの方々から見れば激しくて、面白みのある選手だけど、村上や中野、佐藤は行って心の乱れが少なくなってくるんですよね。やることに集中するとムラがなくなってくるんですよね。まだムラッ気がある選手、みなさんにとっては魅力的だとは思いますけど、それが、次なる成長を、交流戦が明けての21試合で見たいね」

ーー自分の良さも残しつつ

「能力だから消えないです。テンションが高いから結果を残しているわけではない。技術があるから結果を残していることに気づき出すと、感情の起伏が消えてきて、押しも押されもせぬ選手になってくるので。いつそうなってくるのかな、と楽しみにはしています。見ている方たちは楽しいと思うけど、プレーをする側からすると、あまり必要のない感情なので。そこを勉強中。すごく重要なことなので。頑張ってもらえれば」

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