マスク氏、米国と欧州の「関税ゼロ」を期待-自由貿易圏創出望む

Donato Paolo Mancini

  • 米国と欧州のより深いパートナーシップと人の移動の自由を望む

イーロン・マスク氏は、米国と欧州の間の「ゼロ関税」を望んでいる。これは事実上、「自由貿易地域」を創出することになる。トランプ米大統領は2日、相互関税として欧州連合(EU)からの輸入品に20%関税を課すと発表している。

  マスク氏は5日、「欧州と米国は、理想的にはゼロ関税の状況に移行し、欧州と北米で事実上の自由貿易地域を創出するのが望ましいと思う」と、フィレンツェで開かれた右派政党「同盟」の会合で党首であるサルビーニ・イタリア副首相に語った。

  マスク氏は5日午前、関税についてかねてから強硬なアプローチを推進してきた大統領上級顧問のピーター・ナバロ氏への批判をソーシャルメディアX(旧ツイッター)に投稿。同氏がハーバード大学で学位を得たことは良い結果をもたらさない残念なことであり、1期目のトランプ政権で同氏は何もしていないとほのめかした。

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  大統領執務室に頻繁に出入りしているマスク氏は、トランプ政権で臨時の役割を担っており、貿易政策には直接関与していない。

  トランプ大統領は、マスク氏は「数カ月以内」にホワイトハウスを去る可能性が高いと述べている。マスク氏はトランプ大統領の臨時顧問としての130日間の任期が切れると「政府効率化省(DOGE)」を率いる役割を退く見通し。

  フィレンツェでの発言でマスク氏は、米国と欧州のより深いパートナーシップと、米国または欧州で働きたいと望む人々の移動の自由を望んでいると付け加えた。

原題:Musk Hopes US, Europe Move to Zero-Tariff Free-Trade Zone (2)(抜粋)

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