ウクライナ軍、ポクロウシクの部隊は包囲されていないと主張 ロシア発表を否定

ウクライナ東部ドネツク州の要衝ポクロウシクとその周辺の防衛を担当する同国軍第25独立空挺シチェスラフ旅団を訪問するウォロディミル・ゼレンスキー大統領(中央)。ウクライナ大統領府報道部提供(2025年11月4日撮影)。(c)UKRAINIAN PRESIDENTIAL PRESS SERVICE/AFP

【AFP=時事】ウクライナは5日、ロシア軍が東部ドネツク州の要衝ポクロウシクを包囲したとの主張を否定した。

ポクロウシクは、ウクライナ軍の主要な補給路上にあり、ロシア側が1年以上にわたり標的としてきた。

ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は今週、ロシア側がポクロウシクに最大300人の兵士を投入して新たな攻勢に出たと述べた。

ゼレンスキー氏は4日、ポクロウシク付近の部隊を訪問し、同市の支配権を維持するために「全力を尽くす」と誓った。

ウクライナ軍参謀本部は同日その後、ゼレンスキー氏が「ポクロウシク方面」の部隊を視察する動画を投稿したが、撮影日時は明らかにされていない。

一方、ウクライナ当局は、同国支配下にあるドネツク州の主要都市クラマトルスクとスロビャンスクへの鉄道の運行を停止すると決定した。

ロシア軍は4日、ポクロウシクで敵に対する「包囲網を狭めている」と述べ、市内の建物数十棟を制圧したと主張した。

これに対しウクライナ軍参謀本部は5日、ソーシャルメディアでの声明で、「われわれの部隊と師団は包囲されていない」と主張。

「ポクロウシクへの侵入を試みる敵を阻止するための措置を講じている」「敵歩兵部隊による陣地構築の試みに対し積極的な抵抗を続けている」

と付け加えた。

ロシアによる侵攻前は6万人が暮らしていたポクロウシクは現在、戦闘によって荒廃し、不毛の荒野と化している。

ウクライナは先週末、ポクロウシクの防衛を強化するため特殊部隊を派遣した。

ロシアは2022年に侵攻を開始して以来、ウクライナ東部と南部の広大な地域を占領している。 【翻訳編集】AFPBB News

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