テン・ハーグ監督電撃解任の舞台裏…クラブ幹部が決断理由を説明
【欧州・海外サッカーニュース】レヴァークーゼンの強化を担当するシモン・ロルフェス氏が、エリック・テン・ハーグ監督の解任に至った経緯を説明した。
レヴァークーゼンの強化を担当するシモン・ロルフェス氏は、エリック・テン・ハーグ監督の解任は避けられなかったとの考えを示した。『キッカー』や『ビルト』がそのコメントを紹介している。
レヴァークーゼンは1日、今夏に前マンチェスター・ユナイテッド指揮官のテン・ハーグ監督を招聘。今季の公式戦初戦となったDFBポカール1回戦では下部リーグの相手に勝利したものの、ブンデスリーガ開幕節のホッフェンハイム戦では1-2で敗戦。さらに、8月30日に行われた第2節では2点リードを奪いながら、1人少ないブレーメンに追いつかれて3-3の引き分けに終わっていた。
そしてクラブは、すでにプレシーズンから首脳陣やチームとの関係悪化が噂されていたオランダ人指揮官に見切りをつけ、解任を発表。ロルフェス氏は発表から数時間後、取材に応じて決断に至った経緯を説明した。
「先週から週末にかけて話し合いを重ねてきた。結果に関係なく、チームが正しい方向には進んでいないという強い感覚があった。誤ったゴールにたどり着く前に、代表ウィークのこのタイミングで決断を下すことにした」
「もちろん、プレシーズンや開幕後の数試合で得た印象からも、今すぐ動くべきだと判断した。細かい点まではここでは触れないが、大切なのは、多くの新戦力を抱える中で、さまざまな面で明確さを保ち、チームの進むべき方向をはっきりさせることだ。その点がいくつかの面で欠けていると感じ、それが大きな決め手となった」
解任を言い渡した際のテン・ハーグ監督の反応についても語った。
「彼は驚くと同時に落胆もしていた。それは人間として自然なことだ。我々にとっても、このタイミングで決断するのは簡単ではなかった。しかし、私も、そしてフェルナンド・カロ(レヴァークーゼンCEO)も確信しているのは、問題を認識し、自分たちに明確な考えがある以上は、それに基づく行動を取らなければならないということだ。我々はそれを実行した」
強化担当として、テン・ハーグ監督の招聘は間違っていたことを認めている。
「もちろん。少なくともバイヤー04との組み合わせという意味では、誤りだったと言わざるを得ない。決断を下す立場にある以上、間違った判断をしてしまうこともある。ただ、この先うまくいかないと判断した時点で、そのまま続ける方がさらに大きな誤りになる。我々、そして私自身も、この体制が当初の想定通りではなかったことを認めざるを得なかった。早い段階で区切りをつけるのはつらいが、その方がフェアだ」
「今回の決断は週末の結果によるものでも、早計な判断でもない。プレシーズンからここまでのプロセスで得た情報を踏まえ、代表ウィークが適切なタイミングだと判断した」
当面はテン・ハーグ監督のアシスタントが暫定的にチームの指揮を執るが、代表ウィーク明けの第3節フランクフルト戦までに新監督が決まらない可能性もあるという。
「どのような形で臨むかについては、それまでに必ず明確な方針を定める。それが内部昇格か外部招聘かはまだ未定だが、フランクフルト戦までには結論を出し、この1週間で具体的に絞り込むつもりだ」