さよならしたWindows Phone。2025年に復活させたら驚くほど快適だった理由とは…
最初に、私たちが今向き合っている状況をはっきりさせておきましょう。 マイクロソフトがWindows Phoneのサポートを正式に終了したのは2019年12月。つまり、今Windows Phoneを起動しても、外部のアプリやサービスはほとんど機能しません。新しいアプリをダウンロードする選択肢はなく、古いバージョンのままだとアップデートすらできないのです。 はっきり言って、2025年にメイン機として使おうと考えるべきスマートフォンでは絶対にありません。とはいえ、もし古いWindows Phoneが家のどこかに眠っているなら、もう一度命を吹き込んでみる価値は十分にあります。 あなたが思っている以上に、これらのデバイスにはまだ生命が宿っているのですから。
私の手元には、Nokia Lumia 525とBLU Win HD LTEという2台のWindows Phoneがあります。 どちらも購入当時は安価なエントリーモデルで、フラッグシップ級のスペックではありません。おまけに、6年以上も埃まみれの引き出しで眠っていたので、正直なところ復活はあまり期待していませんでした。 まずは2台とも充電を試みることに。Lumiaは充電を拒否。原因を突き詰めていくと、どうやらバッテリーに問題があるようでした。幸いにも取り外し可能なバッテリーなので、適合するバッテリーさえ見つかれば修理は難しくないはず。この記事を書いている時点ではまだ見つけられていませんが、捜索は続行中です。 一方、BLU Win HD LTEは現代のスマホと同じくバッテリーが取り外せないタイプ。2015年に購入したモデルなので、バッテリーの状態には全く期待していませんでした。しかし、なんと充電が始まり、無事にデバイスを起動させることができたのです。 私の場合は大きな損傷がなかったため比較的ラッキーでしたが、もし画面が割れていたり、ほかに大きなダメージがあったりする場合、修理用の交換部品を見つけるのはほぼ不可能でしょう。
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起動してまず驚いたのは、Windows Phoneの中核的な体験がそれほど損なわれずに残っていたということです。特徴的な「ライブタイル」は今も健在で、最後にアクティブだったときに受信した写真や情報で更新され続けています。 必要な情報がすべてホーム画面に表示されるのに、決してごちゃごちゃして見えない。この感覚は、当時も今も不思議なほど新鮮です。そして何より、そのインターフェースは今見ても惚れ惚れするほど美しいのです。 驚くほどスムーズな操作感パフォーマンス面でも、このスマホはまだまだ現役です。インターフェースを操作していてカクついたり、もたついたりすることは一切なく、ほとんどのデータに今でもアクセスできます。 実を言うと、この古いWindows Phoneをスクロールする感覚は、ルームメイトのiPhone 12よりもスムーズに感じるほどです。 特に称賛したいのがキーボードです。時代を先取りしていたその出来栄えは、今使っても本当に素晴らしい。キーボードのサイズ変更や移動ができる機能がいくつも搭載されていて、正直、私のPixel 9aでも使いたいと心から思います。 通話とテキストメッセージは、期待通りに機能しますが、物理的なSIMカードといくつかの設定が必要です。私の場合、SIMを強制的にLTEモードで動作させることで解決しましたが、そのためには携帯キャリアに連絡して設定を変更してもらう必要がありました。 AI補正なしの素朴なカメラカメラもまだ使えますが、画質は現代のスマホの足元にも及びません。撮影した写真を自動で補正してくれるような、魔法のようなAI処理もありません。ファインダーに映ったものが、そのまま記録されます。 普段はPixelのAIで自撮りを編集していますが、そういった快適さとは無縁です。画質の参考として、Pixel 9aとBLU Win HD LTEで撮った無編集の写真を比べてみてください(Pixel 9aの写真は1920 x 1080にトリミングしています)。